■立憲主義!

▼11月30日(土)ホテル一畑で憲法講演会を開催。民主党の枝野幸男憲法総合調査会長(元官房長官)が来県し、「今、憲法に求められるもの」と題し講演(以下要旨)。

▼「公の権力が国民に指示するのが法律や政省令。憲法だけが違う。内閣や行政の権力の行使を国民の側から縛るのが憲法。フランス革命で、王制による横暴を許さないため権力者の権限を国民が憲法で規定した。これが立憲主義の考え」

▼「立憲主義で守るのは、国民の権利や自由。民主主義は、多数決で物事を決める仕組みだが、例えばハンセン病予防法のように少数派の人権を侵害することがあり得る。人権や自由が多数派により侵害されないために、憲法は大切」

▼「集団的自衛権は認められないとのこれまでの解釈を180度変えることはしてはならない。一方、これまでの解釈に新たな解釈を積み上げる動きが強まっており、選挙で権力者が代わる度に憲法解釈が変わるようでは憲法の意味がない」

▼「自衛隊がやるべきこととやってはならないことをしっかり憲法に規定(9条に加える)ることで、変なリーダーが出てきた時も国民の権利や自由が守れる縛りが必要との問題提起で私見を発表した。党内や国民的議論を深めたい」

▼「自民党の改憲草案は大日本帝国憲法と一緒。一方、地方自治の補完性の原則などは新たに規定すべき課題もある。国民投票でギャンブルしてはならず、大方の国民合意のあるものから積み上げていくことが必要ではないか」

▼民主党・連合や弁護士会、学生など約160名が熱心に聴講。「アメリカの戦争に巻き込まれないか?」との質問に枝野会長は、「私案は、『わが国の安全を守るために行動している他国の部隊に対し、急迫不正の武力攻撃がなされ(中略)、必要最小限の範囲内で、当該他国と共同して自衛権を行使することができる』と規定。『日本の安全を守るため行動している部隊が攻撃された時』と限定している」と説明。

▼講演会終了後の会費制交流会は和やかな懇談。枝野会長は、「民主党政権の運営を反省しているが、めざした方向は間違っていない。安倍さんですら、二度めは上手くやっている。私たちも、地域からもう一度政権にチャレンジする」と締めくくり。参加者一同思いを一致させました。
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