6月28日より、札幌芸術の森美術館で水木しげるの妖怪 百鬼夜行展が開催中。
同期のタングラー仲間に、「ゲゲゲの鬼太郎の世界的な?」とある絵について言われて、妖怪に興味をもちはじめました。そうしましたら、札幌でゲゲゲの鬼太郎の作者の水木しげるさんの展示があるという情報が入ってきて。
ゲゲゲつながりで縁を感じて、さっそく行ってきました。今日はその感想を。
日頃は、綺麗&美しい。なものに触れていたほうがよいのかな?なんて思って意識して生活していますが、それはそれで触れているものが片寄ってきて、感性が麻痺してきそうで。
妖怪百鬼夜行展で出迎えてくれた不気味で味わい深い妖怪画の数々は、鈍りつつある感性のスパイスとなってくれました。
展示では水木しげる氏のエピソードもいろいろ知ることができて面白かったぁ!
不勉強のため初めて知ったことなのですが、とくに、戦地にて不思議な体験をして、帰国後にそれはぬりかべだったと思うようになったというエピソードがすごく興味深くて。
アニメ、ゲゲゲの鬼太郎に登場していたあの妖怪たちは、元々伝説として伝えられていた妖怪にストーリーを与えただけではなく、水木しげる氏自身の経験も元になっていたのですね。
水木しげる氏のことをもっと知りたくて、ミュージアムショップで自伝「ほんまにオレはアホやろか」を購入。ユーモラスで頭にすっと入ってくる文章。一気に読みました。
その本にも水木氏の「見えない世界との関り」について、少し記述がありました。
なんでも「古い墓場に小便をひっかけると、その墓にナニモノが埋められているのか、ぼんやりとわかるという、めずらしい特技をもっていた」のだとか!「死者の声らしきものをきく」とも書かれていました。
見えない世界への感性が開けていた方だったようです。さまざまなエピソードから、水木氏の、なにをみてもなにをきいても、受け入れてしまう。…そんな素直さを感じました。
妖怪百鬼夜行展もおすめですが、創作活動をされている方は、こちらの一冊もおすすめ。
本には「好きなことをやりなさい」と書かれたカードがはさまれていました。
さいごに、著書のあとがきに書いてあった言葉をご紹介したいと思います。
虫の中にいろいろな種類があるように、われわれ人間にも、いろいろな種類があるのだ。トンボにカマキリになれとか、南京虫にみみずになれと、いわれても困る。人間は、それぞれ違うのだから、それぞれ変わった生き方をしたっていい。
「ほんまにオレはアホやろか~水木しげる薯(講談社文庫より)」
百鬼夜行展は、8月25日までですよー☆