以前、ゼンタングル認定講師のふるはし美鳥先生がfacebookでかかれていたことなのですが、絵が初めての人でも描ける幾何学のパターンアート、ゼンタングルをはじめられた方の中には、上手に描けないと悩み、やめていかれる方も少なくないのだとか。
そのお気持ち、わかります。ゼンタングルアートをされている方は、絵がお上手な方が多いです。とても複雑な技術を用いた作品を公開されている方もいて、そういうのをみるとどうしても自分の作品と比べてしまい、萎縮しちゃうかもしれません。
そして、綺麗にかかなくちゃ。完璧にしあげなくちゃ。…楽しまなくちゃ。
そんな状態で描いてしまうようになってしまったら。苦しくなっちゃいますよね。
わたしも、もともと絵を描いていたわけではなく。だからなのでしょうか。インスタでイラストなどを検索すると、ほとんどの方の作品がプロレベルに見えてしまいます。すごいなーっ!て。
でも上手い下手で考えると一生誰かよりはずいぶん下手のままです。「それに比べて自分のは…」なんて思いはじめると、アートの時間があら探しの反省会タイムになってしまうことでしょう。そういう場合、他の人の作品もそういう目でみるようになりますから、精神衛生上良いことは何もありません。
趣味で落ち込むほど苦しむのであれば、性格的に向いていないとか、タイミングが違ったとかいうこともあるので、やめるのもひとつの方法ではありますよね。
わたしは、自分の時間を大切に過ごしたいので、自分なりの楽しみを見つけるようにしています。
それは、自分のもっている技術でアイデアを楽しむということ。
アイデアはふと湧いてくるものであり、採用したからといって素晴らしい何かができあがるわけではありません。試しましたら失敗することがほとんどなのですが、その「実験」ともいえる積み重ねの結果「これ、なんだろ?」って驚いたり「くすっ」ってなったり…自分が新鮮に感じるものができあがったりすることもあるんですよ。それが、イイ。
その一枚は自分のアイデアの結晶。そして、作品に映し出されたものは、自分が愉しんだ時間の残像。
わたしはそう思っていて、アイデアや作品と良好な関係を築いています。
本日はこの文章を読んで「アイデアを楽しむ?それも面白そう!でもどうすれば?」と思っていただけましたら、グッドタイミング。わたしのとっておきの方法をご紹介しちゃいます!この後の記事を読んでみてくださいね。
題して「アイデアと友達になるための大切なこと5選」
ゼンタングル以外のアートをされている方にも役立つ情報ですよ。
アイデアと友達になるための大切なこと5選
大切なことその1:アイデアに敬意を払う
人間関係と同じでぞんざいに扱えば相手だって関わりたくない!と思うはず。アイデアも生き物。浮かんだときには、大切な友が訪ねてきてくれたと考えましょう。わたしは、アイデアを思いついたら「きてくれてありがとう」とお礼の言葉を発しています。
そして大切な相手ですから、お迎えする場所はきちんとしたものにしたいもの。わたしは、丸いサイズの「てのひらペーパー」をアイデア帖につかっています。よくノートに。というのがあると思うのですが、何故か丸いほうがしっくりくるんですよね!
アイデアをかきとめる紙、てのひらペーパー。
大切なことその2:アイデアが浮かんだらすぐにかきとめる
夢を見たような気がするけれど朝覚えていない。何か考えていたけれど忘れてしまった。そんなことありますよね。アイデアも霧のようなもの。浮かぶ時間も場所も選ぶことはできません。気まぐれにやってきて前触れもなく去っていきます。
できれば…浮かんだらすぐに描きとめられるように、寝室やリビング、バッグの中などに筆記用具を用意しておくのがおすすめ。わたしはシャワー中によくアイデアが浮かぶので、浴室の外にある洗面台の引き出しにもメモとペンをセットしています。
大切なことその3:アイデアはできるだけ早く試してみる
アイデアの中には、時間が経つと「どうしてあんなこと考えたんだろう?」と価値を感じられなくなるものも。鉄は熱いうちに打て、です。馬鹿馬鹿しく思えるものでも無意味に感じるものでも、とりあえず早めに試してみましょう。
わたしも、和蝋燭の灰を作品の上にまぶしてみたり、ファンデーションを塗ったくったり。連日大失敗しています。でも、どうしても試さずにはいられない。ただ実践してみるからこそ初めてわかることあります。後日、別のアイデアにつながることも。
大切なことその4:アイデアを組み合わせてみる
違うジャンルのアートを取り入れてみたり、自分の複数のアイデアをひとつにしてみるなど、組み合わせ次第では面白いものができあがることも。具体例をご紹介してみましょう。先日、アイデア・タイルに描いた2種類の思い付きを一つにまとめてみました。
大切なことその5:インプットを積極的におこなう
アイデアってもともと自分の中に在ったものが、外部の何かに誘発されてでてくるのでは?と私は思っています。だから、どんな経験をしてきて何を感じてきたか…つまり内部に何を含有しているかで出てくるものは人によって違うわけです。
同じものを見聞きしても、人によって反応が異なるのと同じ。そこがアイデアの面白いところではないでしょうか。ただ、アウトプットだけしていたらアイデアは枯渇することも。いろいろなジャンルのものに触れるインプット作業が大切だと思います。
違うジャンルの表現にもたくさん触れてみましょう!心動いたことは、すべて題材になりますよ。その上で「何がでてくるのかは、お楽しみ♪」
てのひらペーパーミニ情報
アイデア・タイルとしてご紹介した、てのひらペーパーについての補足情報を。札幌では、大丸藤井セントラルさんで販売していました。(2024年5月現在)803円で30枚入り。表裏両方使えます。
丸いタイルとゼンタングル公式タイルの大きさの違いはこれくらい。
※黒が公式タイルです。ゼンタングルで使っているゼンダラタイルはけっこう面積あります。
対して、白色のてのひらペーパーは、サイズ的に初心者の方でも使いやすいですし、表面に適度なざらつきがあり、鉛筆のお粉も気持ちよくおさまります。ゼンダラのさくっとバージョンで使ってみるのもよいかもしれませんね。
このシリーズ、公式のスクエアタイルと同じサイズの四角バージョンのてのひらペーパーもありましたよ!それぞれamazonでも販売しているようなので、リンクはっておきますね。こちらからもお買い物できますよ。
【スクエアタイプ】
【ゼンダラミニタイプ】
楽しんだ者勝ち
自分のことってよくわからないのですが、わたしは、人様から「想像力がすごいね」ってよく言われます。それは、自分のアイデアを人格がある存在のように扱い、友のように大切にしているからなのかもしれません。
自分のアイデア、けっして卑下したり、どのようなことも小さな存在として扱わないようにしています。
ダンスをしていたときにもアイデアを、踊りで実践していました。
例えば、某舞踊の躍りのある箇所を強調するために、その部分だけ躍りながらワンフレーズ唄ってみるとか。
ある人物の役柄を与えられたソロパートでは、一人の人間の人生を表現する振り付けを20秒の中に詰め込めこんでみたことも。こちらは技術的に無謀な試みであり、当然の結果として失敗。でも挑戦した方が、面白い経験として記憶に残ります。
楽しんだ者勝ちです!!
今回ご紹介したことは、絵を描くだけの方ではなく、ものづくりや身体を使った表現をされる方など、いろいろな表現活動をされている方すべてに応用できますよ。
本日は、わたしが普段から実践している「アイデアと友達になるための大切なこと5選」をご紹介してみました。
最後に…アイデアを楽しめるようになるとどうなるでしょうか?
自分の作品が大好きになります!
それが一番なのではないでしょうか☆