ゼンタングルを講師から習う時に、必ず「提案」というものがあります。それは、必ずしも同じようにしなければならないというわけではなく、ゼンタングルを理解したり技術を習得するための提案です。

 

でも、自由に描こうとするあまり、違うものや個性的なものを描きたくなること、ありませんか?わたしはあります。でも習って最初のうちは(もしくは一枚目は)できるだけ提案どおりに描くように心がけています。

 

なぜなら、教わるタングルは基本の形ですし、日本画などを学んで基礎のある講師やさまざまなアートに触れて完成を磨いてきたアーティストの構図や色使いは、真似することで得られるものは大きいからです。

 

ゼンタングル創始者のひとりであるマリアさんの次女、モリーさんも、プライマーの本の中で「ゼンタングルアートをはじめたころは、美術学校卒のアーティストとして想像力を発揮しなければ!と自分にプレッシャーをかけてしまい、描くことを楽しめなかった」といったようなことを書いておられます。

 

ですが、基礎を学ぼう!提案どおりにかこう!と思っていても、自分が描きたいものがどんどん溢れてきて、想像力が優位になるときってあると思うんです。でも、それを表現する技術は身に付いてなかったりして。そんなときは、どうしたらよいの?

 

本日は、そういった作品をご紹介してみますね。

 

ふるはし美鳥先生のカラータイルクラス3のブラックタイルの作品なのですが、もともとの提案は、ぶどうのようなデザインで色は緑色でした。

(綺麗です!!)

※美鳥サロンのふるはし先生の動画講座の提案画像

 

でも、その動画をみながらぶどうのつぶつぶを描いていた時に、たまたまタイルの位置がかわって。お山のような形になったつぶつぶを見ていたら、あるものを思い出したんです。

 

それは、北海道の京極町というところにある吹き出し公園の、みずみずしい湧き水。

これです、これ。わたし、この活気ある湧き水を見たいのと、お水を汲むために毎年この公園を訪れます。ここのお水、おいしいんですよ~。

 

かきたーい!!

 

提案のぶどうのようなものを逆さにして、水色にしたらどうなるんだろう?湧き水みたいになるかな?根本のタングルたちは苔色にしたらどうだろう?キノコ的タングルを添えてみたらどうだろう?

 

そんな風にイメージしはじめたら、とまらなくなって。こんな感じになりましたよ。

「湧き水」(美鳥サロン提案)

 

他人からみたら、まったく湧き水じゃありません。苔もみえません。なんかテリテリの青い粒々がいっぱいあるなぁ。にみえるはず。

 

ですが私自身は、これをみると水がコポコポ吹きだす音がする、苔むした吹き出し公園を感じることができるんです。

 

このようにタングルをかき続けていれば、最初のうちに覚えるタングルと初歩的な技術で、自分のイメージを表現できるようになってきます。

 

自分が「表現できたぁ!」という気持ちがわきあがってきたら優先させてみることも大切。それが、自分の時間を楽しむゼンタングルアートの面白いところの一つなんじゃないかなと思います☆