先日、サイゼリヤにて「タングル会」を開きました。わたしのように資格をとった認定講師は「ゼンタングル講師」と名乗ってお伝えすることもできますが、資格がない方でも、タングルを楽しむ場を設けて、お友達や知人にタングルの良さを知ってもらうこともできます。
自分が楽しんでいることをおすそ分けして誰かに喜んでもらえたら…とっても嬉しいですよね。
きっと、ゼンタングルを習っている方で「講師の資格をとったけれど自分にできるの?」とか「資格もないし、サロンがあるわけでもないし、こういうのはじめてだし。どうやってやったらよいの?」って思っていらっしゃる方もいると思うんです。
本日は、わたしの経験をふまえて「誰にでも開催できるカジュアルなタングル会の工夫」を5つ提案してみたいと思います。
本日の記事の内容は「大丈夫かなと思っていても工夫でタングル会を開催できるよ」というお話と、その方法の具体的な提案です。
「周囲の人にタングルの楽しさを伝えたいな」と思っている方。これを読んだ5分後には「わたしにもタングル会がひらけるわ」と洗脳されていることでしょう(^_-)-☆
工夫1:準備を楽しむ
まずは心の持ち方についてです。はじめてタングル会をひらくときって、ドキドキしちゃいますよね。上手くいくかな…楽しんでいただけるかな…なんて。
ですがそこは、ゼンタングルでいう「No Mistake」マインドで。準備する今に集中しましょう。
「大好きなタングルをお伝えする。だから、その準備を楽しもう。その結果のおすそわけをしよう」と考えるのはいかがでしょう。
みなさんも誰かの表現をみて感じたご経験あるかと思いますが、表現って上手い下手以前にその表現者の「気持ち」がにじみ出るものなんです。
たとえばわたし自身はモザイクアプリというもので自分の作品を投稿しているのですが、他のタングラーさんから「楽しそう(look like fun)」ってコメントいただいたりします。
ダンスをしていたときも、他の生徒さんからよく「楽しそう!」「気持ちよさそう」って言われていました。そして、それが一番嬉しいコメントだったりします。なぜなら、人に楽しさを伝えたいと思って表現をしているから。
「楽しく描きました~」「楽しく踊りました~」なんて言葉で説明してなくても、受け手が何かを感じてくださる。たとえ技術が伴わなくても、人の感情は人様に伝わるものなのだなと思っています。
準備だって同じです。「どうやったらうまくいくのだろう?」よりは「どうやったら楽しんでいただけるかな?」って考えながら自分でも楽しんで準備してみるとよいのではないでしょうか。
その結果がどう受け止められるのかは、会に参加してくださる方次第です。
工夫2:参加者にイメージタングルをプレゼント
今回タングル会に参加してくださった方は、何度かお会いした趣味の仲間たちでした。
ですので、その方の雰囲気やお好きそうなもの…そこから「その人っぽい色とタングル」を想像し、事前に一人一人に作成してみました。
Sさんはにぎやかなトークで場の潤滑油の役割をはたすムーンパイ&グリーンな人。Mさんはミステリアスでエレガントなラヴェル&パープルな人。Hさんは好奇心旺盛で行動力のあるポークルート&オレンジな人。
タングルの紹介もかねて、ビジュータイルにそれぞれをイメージしたタングルに感じた色をつけてお渡ししてみました。
もし、知っている方を集めてタングル会をするのなら「〇〇さんをイメージしたタングルだよ。こういう素敵なタングルもあるんだよ」なんて言ってビジュータイルに描いてプレゼントしてみるのはいかがでしょう?
人数が多い場合は難しいとは思いますが…似顔絵のタングルバージョン、とても喜んでいただけましたよ。
工夫3:参加者に好きなカラーを選んでもらう
タングルするときって、とくに出先だとペンがタイルをはみ出してしまいテーブルを汚してしまう可能性があり、気をもみますよね。わたしは、出先も自宅でも下敷きを使用します。
今回も、色画用紙をもっていって「お好きな色を選んでください」って一枚ずつ選んでもらいました。カラーセラピーの要素も出てきますが、「自分で選んだ色を使う」という作業は、自分らしい時間をもつ気持ちになれて楽しいものです。
あまり強い色だと目が疲れてしまうので、落ち着いた色のシリーズがおすすめ。わたしはダイソーなどで見かける「にほんのいろ」のカラー工作用紙を使っています。
参加者の一人は「紅藤色(藤色)」を選びました。「以前、雰囲気が藤色っぽいよねと言われたんです♪」といって。きっと色を選ぶには理由もあると思うんです。「今日は撫子(なでしこ)色の気分だわ♪」とか。
そういったことを話題にしてみても、会での会話が弾みますよ。
工夫4:ゼンタングルアートの何を楽しんでもらうか?を設定
はじめての方に対してオリジナルの図案を考えるの、簡単なことではありません。お洒落なデザインであったり、モザイク(並べること)にすると不思議なパターンになる図案も素敵ですよね。
人によって図案の雰囲気は異なりますが、わたしは「みなさんにゼンタングルアートの、どの部分を楽しんでもらおう?」という方向性で考えてみました。
そうしましたら「はじめて体験される方に、シェーディングの心地よさを知ってもらおう!」となったんです。
鉛筆の線の上から、紙を巻いた擦筆で円を描きシュルシュルする…そうすると鉛筆のお粉が上質なタイルの上に伸びていく。陰影をつけていく。この瞬間、わたしは大好きです。
「その楽しさ、心地よさを伝えたい!」
そう考えたはじめましたら、使用タングルはすぐに思いつきました。描いていて「このタングルのシェーディングって気持ちいなぁ」っていうのありますよね?あれですよ、あれ(笑)。
参加者の中には絵を描かない方もいました。そして「植物を育てたり野菜の収穫が大好きなひとたち」でした。ですから「むずかしくないタングル&オーガニック系のタングル&シェーディングが気持ちよさそう」を中心に図案をつくりました。
使用タングルは、ベールズ、シャタック、ポークリーフ、ポークルート、フラックスの5つです。スクエアのホワイトタイルでD4のフラグメンツでストリングを作成、4つのお部屋に仕切るものです。
シェーディングについて言えば、
ベールズ。お花のようになった部分の真ん中の部分をくるくる…
シャタック。中心をハイライトで残しつつ両側をしゃかしゃか…
ポークリーフ&ポークルート。照りをいれるようににこにこ…。
(何を言っているのか、伝わるとよいのですが!)
これ、気持ちいいですよね!できあがりも、味わい深いものになりますし。それをゼンタングルアートが初めての方にも味わっていただけたら、と思ったんです。
独特のシェーディングをなさる方もいて「そういう方法もあるのか!」…見ているわたしも楽しかったです。その間、サイゼリヤのテーブルの一角は、「カニを食べている集団」のように集中した場と化していました。
ご自身のできあがりで、参加者の方も「すごーい」「面白い!」「影をいれると雰囲気でるねー」などとなり。シェーディングタイム、盛り上がりました。
擦筆って人生で使ったことがあり、その楽しさを知っている方はどれだけいるのでしょう?今回の影のテーマは「魔法のお道具でしゅるしゅるの楽しさを味わう」でした。
一番最初の会で図案に困ったら。自分の「ゼンタングルのここがよいのさ!」を伝えることをメインしてみてはいかがでしょう。
工夫5:自分に対する一言をご提案
人様と会うときには、みなさんの貴重な時間をいただきます。会では、1年を振り返る時間をもち、できあがりは記念の一枚にしていただけたら…という想いがありました。
今回、タングル会の開催が12月ということもありましたので「今年の自分に感謝の気持ちを込めた一枚」というテーマを設定してみました。
参加者に事前に「今年の自分の頑張りを表す漢字一文字を考えてきてくださいね!」とお伝え。当日、それぞれの感じをタイルに練りこんでいただきました。
参加者の許可をいただきましたので、文字とその想いを公表しちゃいますね!
「心」ムーンパイ&グリーンなSさん。「今年は自分の内側を感じて大切にした一年だった」
「会」ラヴェル&パープルなMさん。「仲間との素敵な出会いとご縁に恵まれた一年だった」
「陽」ポークルート&オレンジなHさん。「陽の光をたくさん浴びた一年だった」
「活」ゼンタングル認定講師として活動をはじめた一年だった(わたしです)
それぞれに一年の想いを語っていただき、それを自分の作品に描いて、2023年の自分への想いのこもった一枚にしましょう、と。
ブログでもご提案している「思い出タングル」を作成することにより、イベント感を出してみたんです。参加者の素敵な1年を知ることもできました。
ここは工夫すればよかった!な点
人様に何かをお伝えするときに、毎回「こうすればもっとよかったかな」という点はでてくると思います。その分、次にいかせるのでありがたいことですよね!
今回気づいたことは、参加者は全員50代だったのですが、その中にお一人、ポークルートの回りにティップル(まるいつぶつぶ)をかきながら「二重にみえてしまって描きづらい。老眼鏡もってくればよかった」と仰っていた方がいたんです。
普段、眼鏡をかけている方でもないし、その状態であることぜんぜん気づかなくて。
40代以上の方がいる場合、事前に「細かい部分もでてくるので、必要な方は魔法の眼鏡を持参くださいね」と参加者にお伝えすることも必要かなと思いました。
まとめ
今回、札幌ではじめて「タングル会」を開催してみたしたので、経験談として内容をシェアできればと思い、本記事をかいてみました。
最後は、そのタングル会の結果を、モザイクでご紹介したいと思います。
ある参加者の方がご自身の作品を「額にいれて飾ります」と仰ってくれて。それって「ご自身の作品(その方自身)をとても大切に思えた」ということだと思うんです。そのことが一番嬉しくて。
翌日、別の参加者の方も、ご自身の作品とプレゼントしたビジュータイルを額に飾った写真をおくってくれました。会で選んでもらった色画用紙もお持ち帰りいただいたのですが、それも一緒に額におさめられていて。
ただの色画用紙であっても、その方にとっては「自分らしい色をあらわす一枚」。意味のあるものなんですよね。翌日も胸がいっぱいになりました。
昼間からワインをいただいてついつい饒舌になってしまった「私色バリバリなタングル会」になるのかなと思いきや…そこに参加者のそれぞれの色も加わり。
以前、CZT佐藤信子さん💛のオンラインワークショップを受けたのですが、そのときに「準備が8割、当日2割よ~」とおっしゃっていましたが、わたしも体験してみてそう思いました。
その8割も、自分なりの工夫を楽しんだりして「ゼンタングルな時間」となったら素敵ですよね。
札幌で活動をはじめたCZTの、初タングル会レポートでした。少しでもご参考にしていただけることありましたら、幸いです☆