2024.4.19

王允はまず呂布に貂蝉を謁見させ、その美貌に惚れさせる。

 

越コシの国でのこと。老翁のアシナヅチはスサノオにクシナダ姫を見せ、ヤマタノオロチに食べられてしまうことを伝える。

 

王允は次に貂蝉を董卓に謁見させ、董卓に渡してしまう。怒った呂布が詰問すると、王允は「董卓には逆らえない。」と言う。その後、呂布と貂蝉は度々密会し、貂蝉は呂布と一緒にいたいと意思表示する。

 

越の国のヌナカワ姫はヤチホコ神に歌う。「私の心は漂う水鳥。今こそは私の鳥でも、のちにはあなたの鳥になるでしょう。」

スサノオはクシナダ姫を櫛に変え、髪に挿す。

 

越コシの国の腰履きの少女は歌う。

「ご自分の命を人知れず殺そうと

後ろの入り口から行き違い

前の入口から行き違い

窺いているのも知らないで

ミマキイリヒコ様は。」

 

一方で貂蝉は董卓にも「乱暴者の呂布の元には行きたくない。」と泣きつく。呂布は王允と結託し、董卓を殺害した。

 

ヤチホコ神は歌う。「青い山ではヌエが鳴いている。庭先で鶏も鳴いている。腹が立つほど鳴く鳥だ。この鳥もやっつけてしまおう。」

スサノオはアシナヅチに策を伝え、ヤマタノオロチを斬り散らした。

 

これが、朝廷を牛耳って洛陽から長安に遷都し、暴虐の限りを尽くした董卓に対する王允の計画。連環の計である。

貂蝉は中国四大美人の一人として数えられるが架空の人物とされる。一説には天下を憂いて物思いに耽る姿のあまりの美しさに、月が恥じて雲に隠れてしまったと言われる。

 

 

越エツの国と中国四大美人。西施セイシ。

越の王が呉の王に、復讐の策謀として美女を献上した。それが西施と鄭旦テイタンである。西施は谷川で洗濯をしている姿を見出された。策略ははまり、呉は滅ぶ。

だが呉王夫人が西施の美貌を恐れ、生きたまま皮袋に入れ長江に投げた。

その後、長江でハマグリがよく獲れるようになり、人々は西施の舌だと噂しあった。

 

袋を背負ったオオアナムチは、嫉妬した兄神たちに殺されてしまう。悲しんだ御祖命ミオヤノミコトは赤貝姫とハマグリ姫を遣わして生き返らせる。赤貝姫が汁を搾り集め、ハマグリ姫が待ち受けて母の乳汁として塗ると、オオアナムチは立派な丈夫オトコになって遊び歩いた。

 

西施が川で足を出して洗濯をする姿に見とれた魚たちが泳ぐのを忘れてしまったという俗説から「沈魚美人」とも呼ばれる。