神社巡りの動画は

YouTubeにアップしてます〜

 

いろんな神社を巡って来た経験から

龍神として祀られている神様たちを

まとめておきたいと思います

主な参考は古事記となります

和銅5年(712)に出来た古事記と

ほぼ同時期の養老4年(720)に出来た日本書紀

が日本神話の元となっていますが

天地開闢(日本神話)のWikiでも分かるように

日本書紀は筆者が複数人で構成されており

家系図にも統一性がない為

こちらを考慮すると非常に混乱を招きます

 

前置きが長くなりましたが

天地開闢テンチカイビャクから行きましょう(敬称略します)

天地初発之時

初めに混沌があります

混沌が天と地に分かれたのが天地開闢です

(古事記では天地初発之時)

この時生まれたのが五柱の

別天津神コトアマツカミ

特に最初の三神は

造化三神ゾウカサンシンと呼びます

初めに生まれた天之御中主アメノミナカヌシ

は天(宇宙)の御中(中心)のヌシであり

宇宙の創造神(根源神)とされます

 

明治の神仏分離によって

祀っていた妙見菩薩を天之御中主に変更した

(元)妙見神社も多いため

天之御中主と妙見菩薩は同神とされます

宇宙の中心を

北極星または北斗七星と見立てる

北斗信仰とも言われるのが妙見信仰です

(北辰妙見とも呼ばれます)

北辰の辰は龍であり

北は風水(陰陽五行)で水を表すため

妙見と龍は非常に近く

経験的には八大龍王

共に祀られることが多いです

妙見神が海を渡って最初に辿り着いたのが

熊本の八代

八代神社は三大妙見の一つです

全国に祀られる八大龍王もよく見ると

八代龍王となっていることがあり

これは決して無関係とは言えないと

思われます

 

さらに一之宮である籠神社の奥宮では

天之御中主と豊受大神トヨウケオオカミが

同一としています

これは吉田神道でも同じです

(虚無太元尊ソラナキオオモト)

豊受大神は伊勢神宮外宮に祀られています

天之御中主は創造神である為

非常に力が強いとされ

近年特にパワースポットと

称する方が増えました

神社名としては

妙見神社・水天宮・星神社など

 

以上 五柱の別天津神の次に生まれるのが

神世七代カミヨナナヨ

最初が国之常立クニノトコタチ

先に妙見を天之御中主に変更した神社が

多いと述べたが一部には国之常立に

変更したものもある

神話の中では天之常立や国之常立は

両方直ぐに消えるので

良く分かっていないです

重要な神様ではあるのですが

龍と共に祀られている記憶は

あまりありません

ただ国之常立を祀るのは御嶽神社の他だと

中山寺奥之院とか

玉置神社本殿とかだったので

山の神感はあります (出雲大神宮の山も)

神道によっては天之御中主と

同一視する場合もあります

 

神世七代の最後が有名な

イザナギ・イザナミです

日本のアダムとイヴみたいな存在で

国生みで日本を生み

神生みでさまざまな神を生みます

イザナミ・イザナギが生んだ神のうち

大綿津見オオワタツミと

大山津見オオヤマツミ

大綿津見(海神ワダツミ)は海の神 豊玉彦

大山津見(大山祇オオヤマツミ)は山の神として

それぞれ祀られていますが

個人的には対になっていると思っています

 

そして海神の娘が豊玉比売トヨタマヒメと

玉依毘売タマヨリビメ

大山祇の娘が石長比売イワナガヒメと

木之花佐久夜毘売コノハナサクヤビメ

それぞれ父の性質を受けており

豊玉比売と玉依毘売は

主に水神として祀られており

どちらも龍として祀られることが多い

(玉依毘売が黄色い舟で来たので貴船神社)

 

石長比売と木之花佐久夜毘売は

主に山の神として祀られています

浅間神社と言えば

木之花佐久夜毘売コノハナサクヤビメですし

彼女は富士山の神様でもあります

どちらかと言えば姉の石長比売の方が

山の龍との関わりが多いです

 

ニニギは天孫降臨した方です

天孫降臨とは天(アマテラス)の孫が

地上に降り立ったこと

この辺りから寿命という概念が生まれます

玉依毘売が姉(豊玉比売)の息子

ウガヤフキアエズと結ばれて生まれたのが

初代天皇 神武天皇

彼が天皇として即位したのを紀元とするのが

神武天皇即位紀元(皇紀)であり

西暦でいうと紀元前660年

日本の天皇はそこからずっと

続いているのです

※西暦2022年は皇紀2682年

 

なおニニギの天孫降臨に関わった神のうち

天手力男アメノタヂカラオに関してですが

後の天岩戸伝説の時に岩戸を長野の戸隠まで

ぶん投げた方で

戸隠神社では九頭龍と共に祀られています

全国の他の神社でも割と

龍のそばに祀られており

龍と無関係では無さそうと

個人的には思っています

 

イザナギとイザナミから生まれた

速秋津日売ハヤアキツヒメとハヤアキツヒコ

(ハヤアキツヒメは祓戸四神の一柱)

天水分アメノミクマリと

国水分クニノミクマリ(共に水神)

を生んだとされる

ミクマリは水分神社水神社

龍と祀られていることが多いです

 

イザナミの苦しみから生まれた

弥都波能売ミズハノメ(日本書紀では罔象女)

丹生川上神社など水に関するところで

水神として時に龍として祀られます

豊宇気毘売トヨウケビメは先述した豊受大神の娘

 

この時イザナギがカグツチを斬って

生まれたのが闇淤加美クラオカミ

日本書紀における(山の)高龗タカオカミや

(谷の)闇龗クラオカミと

同一視され龍として祀られている

なお 龗は龍の古語

 

クラオカミと一緒に闇御津羽クラミツハも生まれている

 

黄泉の国から戻ったイザナギの禊から生まれた

墨江三前大神(住吉三神)

表筒之男 中筒之男 底筒之男

合わせて住吉大神(水神)として祀られる

 

綿津見三神ワタツミサンシン

上津綿津見 中津綿津見 底津綿津見

志賀島に祀られている為 志賀神とも呼ばれ

石清水大神宮の縁起では

安曇磯良アズミノイソラと呼ぶ

綿津見なので名前が似ているのですが

出生の違いから

大綿津見(海の神)とは別として考えています

 

同じくイザナギの禊から生まれた

八十禍津日神ヤソマガツヒノカミ

龍を探す方が一番に反応する神様である

祓戸四神の一柱 瀬織津姫と同一視されますが

この名前で祀られることは少ないです

 

イザナギの禊で最後に生まれたのが

天照大御神・須佐之男スサノオ・月読の三兄弟

アマテラスの荒御魂アラミタマが

伊勢神宮内宮に祀られていますが

明治以前に全国で一社だけ

直接分霊された神社がある

それが山口大神宮

ここがアマテラスの荒御魂を瀬織津姫と

明記していることもあり

アマテラス荒御魂=瀬織津姫説は根強い

瀬織津姫=鈴鹿御前 説もある

 

スサノオが姉のアマテラスを

訪問しようとした時に

アマテラスはスサノオが

攻めて来たと勘違いする

アマテラスの疑いを解く為に行ったのが

誓約ウケイ(占い)

その時アマテラスがスサノオの

十拳剣を噛み砕いて

生まれたのが

宗像三女神(道主貴ミチヌシノムチ)

アマテラスの神勅により

宗像大社に祀られている

古事記だと次女の

市寸島比売イチキシマヒメ(水神)は

後に弁財天と呼ばれるようになる

別名 狭依毘売サヨリビメで

イチキシマを祀るのが厳島イツクシマ

(壱岐対馬イキツシマの説も面白い)

龍神と最も深い関係にあると言える女神です

 

スサノオの誓約の後

アマテラスが岩戸に引きこもり

天岩戸神話となります

その後スサノオは高天原から追放され

出雲國で八俣遠呂智ヤマタノオロチを退治する

(日本書紀では八岐大蛇)

退治した時に折れたのが

十拳剣トツカのツルギで

オロチの尻尾から出たのが

天叢雲剣アメノムラクモ

(天叢雲はヤマトタケルの時代に

草薙剣クサナギと呼ばれるようになる)

この時櫛になった姫が

櫛名田比売クシナダヒメ

スサノオと櫛名田比売の子孫に

淤美豆奴オミズヌ(水神)

 

その孫が大国主となる

スサノオの子孫である

大国主(大己貴オオナムチ)は

スサノオの娘

須勢理毘売スセリビメと結婚する

また大国主とカムヤタテヒメの子供が

建御名方タケミナカタ(諏訪の龍神信仰)

大国主といえば出雲大社であり

出雲大社と言えば龍蛇神信仰だが

大国主=龍蛇神ではない

龍蛇神=セグロウミヘビであり

神在月に集まる神様達の先導役である

 

大国主の荒御魂

大物主オオモノヌシ

(大神神社で祀られ白蛇とされます)

大物主と結婚したのが

勢夜陀多良比売セヤダタラヒメ

娘がヒメタタライスケヨリヒメで

神武天皇の皇后

山城国風土記によると

八咫烏の娘である賀茂玉依比売が

賀茂別雷神社の祭神を産んでいるが

この賀茂玉依比売とセヤダタラヒメ

さらに活玉依毘売・玉櫛媛などは

同一視される

一般に玉依とは巫女を指す為

いろんな玉依比売がいる

 

同一視ということで妙見菩薩・八大龍王など

仏教的な要素も盛り込みましたが

ここまでが古事記表記による

日本神話となります

いわゆる神道

 

一方古事記に登場しないのが

瀬織津姫(水神)と菊理媛(水神)と

人頭蛇身の宇賀神