(un)real | ~同じ空の下のできごと~

~同じ空の下のできごと~

この空の下は悲しみで満ちている。
その悲しみに寄り添おうとする言葉。


 浅瀬の海に星々が散らばっている。
 白銀を映す水面を冷たい感触とともに踏みつける。
 夜空から分かたれた蕩ける鏡面。
 足首から広がる細波。
 星々が消えては現れる。
 天高く瞬くそれも、足元に散らばるそれも、等しく触れられない。

──ざらつく砂底の感触。