心の庭 | ~同じ空の下のできごと~

~同じ空の下のできごと~

この空の下は悲しみで満ちている。
その悲しみに寄り添おうとする言葉。


ふと、耐え難い息苦しさを感じたとき、私は私の中にある、大きな庭を思い浮かべる。
それは私の内側の奥底にあって、常に緑を湛えている。
揺らがないもの。どうしても変えられないもの。
私という存在の、象徴。
たとえ何があろうと、この場所は変わらず、私という存在を、担保している。
激しい暴力も、罵声も、中傷も、この場所までは届かない。
誰も、私の庭に踏み入ることはできない。

心の庭に閉じこもるのではない。逃げこむのでもない。
私という普遍の存在が確かにここにいるということ、それをただ、確認する。
心の庭は、私を反映する鏡であり、私に自信、誇り、正義を与える唯一のものである。
緑に満ちた庭。水に満ちた庭。光に満ちた庭。
この庭のために私は、私を挫こうとする罠に屈せず、私を排斥しようとする奔流に負けず、私を否定しようとするすべての存在に立ち向かう。
心の庭は今日も栄えているか。
今日も私はそこに、水を注ごう。