鎌田實

 

自分を大切にすることと、自分本位なことは違う。

この言葉の違いが分かるように人を育むには、経験や体験が不可欠だと思う。

どんな時間でもスマホがあれば自分の好きなことだけに目を向けられる時代だからこそ、常に人との関わりの中で生きていくのが人間なんだよってわざわざ伝える必要があるのかな、と思った。

人がいることに気づかなければ相手の身になることすらできない。現在、働いても賃金が上がらない経済状況の日本で生きがいを見つけるには、人の役に立っている実感を得ることがひとつだろうと思う。

 

わたしの昭和16年生まれの祖母は12人きょうだい。母親から何かしてもらった記憶はないそうだ。今なら「お子さんと向き合ってください。将来愛着障害になりますよ」と言われてしまうかもしれない。でも、祖母の兄妹は誰1人としてそういう類の特性の人はいない。昔の人は兄弟が多い家庭がたくさんだったろうけど、愛着障害に当てはまる人は今ほどいたろうか?

祖母の時代は子供の頃から役割があったのだと思う。忙しく、モノが十分でない時代。子供も労働力だった。家族が支え合っていた。自分の役割=居場所としてもっていた。

今との違いはそれかも?今は暇な時間が多い。テレビを観たり、スマホをしたり。自分の役割を子どもが持たず、自分の居場所を見出しにくいのかな?人との関係がもちにくい。家族にとって自分は何なんだろうって子どもながらに思っちゃうとか。

いや、知らんけど。

 

わからないけど、そんなことを考えたよ。


本の最終章には、具体的にどうすれば良いか方法が書かれているので、それらを意識して生きたい。(たまたまだけど、『こころの対話』と内容がかぶっていた!


やっぱり、基礎基本なんだなぁ。