この映画、このコーナーを始めた頃から、いつ紹介しようかと考えていたのは、一時期、私のブログがホラーまみれになっていたので、タイミングを失っていたのです。


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1968年の松竹映画。確か、モノクロで、サイズはシネマスコープ。

原作は、三遊亭圓朝の落語‘怪談累ヶ淵’を、柴田錬三郎が小説化したもの。
ちなみに、‘累ヶ淵’自体も1930年に初めて映画化されてから、何度も、映画・テレビ・舞台化され、最近では、2007年に、‘怪談’のタイトルで、尾上菊之助、黒木瞳主演で映画化されてます。

ストーリーは、書き出すと、長くなるので省略しますが(最近、手抜き気味ですねー。)
一言でいえば、‘親の因果が子に報い’というやつで、借金をした上に、相手を殺害して亡霊に苦しまれ狂い死ぬ、戸浦六宏。
その息子で、色男故に、身を滅ぼしてしまう、田村正和。
そして、その息子の川津祐介も悪行の限りを尽くして死んでいきます。

まあ、これが普通の怪談ですと、テレビ放送しても、おかしくないのですが(今どき、こんな古いモノクロ映画の放送は滅多にありませんが)、これは当時、独立系の成人映画が大ヒット(制作費が安いので利益率が高い。)、テレビの普及で落ち込み気味だった、邦画各社は、これに便乗。差別化として、ストーリーを重視したお色気映画を公開していきます。
そして、この映画では、出てくる女優さんの殆どが濡れ場があり、豊須賀役(2007版では、黒木瞳)の川口小枝。賀川雪枝、春川ますみ、花柳幻舟、そして、‘ウルトラマン’のフジアキコ役で知られる、桜井浩子。(この頃は、子供番組で人気が出た女優さんがイメージ脱却の為、脱ぐ作品に出て、‘ウルトラセブン’のひし美ゆり子も、‘颱風とざくろ’で脱いでます。)

そうした、恐怖と愛欲でまみれた演出を手掛けたのは、長谷和夫。プログラムピクチャー時代の監督さんですね。
まあ、なんといっても圧巻なのが、田村正和さんで、最初は純朴な青年だったのが欲に揉まれ、殺人を繰り返し、最後は無惨な死を遂げていく、当時、二枚目スターとして売り出していたのを考えると凄いキャスティングですね。