小森陽一オフィシャルブログ「一期一会」Powered by Ameba
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取材行脚

先日仕上げた小説の修正を済ませて提出した。修正は楽しみと苦しみが入り混じる。加筆したり削ったりしてどんどん作品が高みに昇っていく高揚感と、やり始めたら何がベストなのか分からなくなって迷宮に踏み込む絶望感。この荒波を踏み越えなければならない。


提出したら一旦は一区切りとなる。役者さんはよく役落としと称して髪型を変えたり髪の色を変えたりする。一度まっさらにして新しい役を己の中に入れる。僕の場合、どうやらそれは取材となるようだ。取材に行くと否応なく新しい出来事と出会う。前の作品を忘れるのではなく、目の前にある出来事が追い越す感じだ。

今から新たな作品の取材に向かう、暑いし、休みたいし、面倒くさいけど、帰って来る頃にはおそらく今とまったく気分が違っていて、あーでもない、こーでもないと考え事をしているだろう。

さて、また次の作品に向かって歩き出すとしますか。



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終戦の日に思う

戦争が終わってから今年で七十九回目を迎える。つまり、七十九年間、日本では戦争はなかったということだ。素晴らしい。そんな思いを持ちながら、暮れなずむ空を撮った。


しかしだ。世界に目を向ければ、硝煙にまみれた空が至る所にある。ウクライナ戦争、ガザの紛争、アフリカにも中央アジアにも戦火は無数にある。熱戦が繰り広げられたパリ五輪も、少し俯瞰してみれば平和の祭典という言葉に亀裂が入っているのが分かる。

日本がこの後どうなっていくのか。明るい未来を想像出来る人は少ないんじゃないだろうか。


ジーナ・ローランズが亡くなったと新聞で知った。ブロンドで、タフな目をして、煙草のよく似あうカッコいい女優さんだった。『グロリア』では身内でもない少年を守りながら、命懸けでギャングと戦うおばさんを演じていた。実に肝が据わった顔をしていた。

自分のことだけでなく、誰かのことを思いやって生きる。間違っていることは間違っていると言う。きつくても踏ん張る。SNSで人の揚げ足を取るような人間にはなりたくない。



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こう来ましたか

先日観た映画の話を一つ。
『FLY ME TO THE MOON』
人類は本当に月へ行ったのか? 僕ならずとも誰もが一度は疑ったことがあるのではないだろうか。時は1969年、アポロ11号だ。それ以来、人類の技術革新は目覚ましいものがある。なのに、だ。アポロ11号の船長を務めたニール・アームストロングと飛行士のバズ・オルドリンしか月面に降り立っていない。半世紀が経っているのにそれ一度きりって……。それってどうなのよとやっぱりモヤモヤする(苦笑)


この作品、『カプリコン1』のようなハードタッチではない。なんとも小粋でお洒落で、フランス映画のロマンチックコメディを観ているようだった。まさに読んで字の如く、「ねぇ、私を月に連れてって」ってそんな感じ。本当に月に行ったのか問題をこれほどスマートに、巧みに、愛しく構築されるとは夢にも思わなかった。パンフレットを読むと、ローズ・ギルロイは1993年生まれ、しかもこれが初の映画脚本だという。いやはや、あまりのセンスにもはや脱帽しかない。

ちょっと話が逸れるが、日本は女性の社会進出が遅れていると言われる。だが、創作の世界で生きる身としては、そんなことほとんど感じたことはない。だって男だとか女だとかで面白いもの、ヒット作が書けるワケじゃない。面白いものを書いたのがたまたま男であり女であるというだけだ。この作品を書いたローズ・ギルロイも然り。彼女の書いた作品は素晴らしい。ただそれに尽きる。

NHKの朝ドラ、『虎に翼』も面白いですなぁ。出てくるキャラがみんな活き活きと輝く輝いている。脚本の吉田恵梨香さん、ほんとに素晴らしい。センスの塊だ。『トッキュー!!』の久保ミツロウもそうだった。僕なんか足元にも及ばないキレがあった。二人ともまたいつか一緒に仕事がしてみたい。

そう、性別なんかどうでもいいだ。センスと仕事がしたいのだから。おそらく日本の社会で女性の進出が遅れているのは、オッサン達が性別で仕事をしてきたからだ。そこを変えないと、いつまでたっても面白いもの、ヒット作は生まれやしない。月にも行けやしないのである。



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