夕方、いつものように
キッチンタイマーのボタンを押したら、
ぽつん、と静かなまま動かなくなっていました。
長く使っていたので、
そろそろかな、という気持ちもあったのですが、
いざ壊れてしまうと
「こんなに使っていたんだな」と
しみじみしてしまいます。
いつも何気なく使っていたタイマーは、
料理の時間を測るだけじゃなくて、
暮らしの「リズムの合図」みたいな役割も
果たしてくれていたのかもしれません。
ほんの数分を区切るだけで
「あわてないでいい時間」を作ってくれていたことに
あらためて気づきました。
使えなくなって初めて、
生活の中に小さな支えがあったんだな…
そんなことを感じたりもします。
タイマーがないと、
つい時間を測らずに動いてしまって。
それも悪くないのですが、
「区切りがある安心感」って
思った以上に大きかったんだなと感じます。
時間を細かく管理する、というより、
「今の作業に集中していいよ」
と背中を押してくれるような存在だったのかもしれません。
使っていた物が壊れた時って、
ちょっとさみしいけれど、
自分の暮らしのクセや
大事にしていたリズムに気づく
いいきっかけにもなりますよね。
これからまた新しいタイマーを迎えるのか、
しばらくは手元の時計で代用するのかは、
もう少しゆっくり考えるとして。
まずは「音が鳴らない静かな空間」の中で、
時間との距離を見直す時間になりそうです。
今日も、ゆっくり流れる夜になりますように。