いつもは年末年始に予定する義兄夫婦との会食を、今年は8カ月ぶりに帰国した長女に合わせて今日行った。

 

義姉は若いころからお茶をしていてお母様もずっと着物で過ごされていたとのこと、着物がすっかり身についていてお正月などには時々着物姿を見せてくれ、私はその度にいいなぁと憧れていた。それで私も着物を着るようになってからは、会食にはできるだけ着物を着ていくことにしている。

 

1月2月がとても気忙しかったこともあり、今日の着物は選ぶ暇もなく初詣に来ていったコーディネート、黄土色の江戸小紋に梅柄の白い帯をそのまま着ていった。

 

季節先取りが原則の着物。梅はもう遅いか~でも身内の会食だし、今近所の梅畑では梅が満開だからギリOKにしてもらおうと深く考えることもなく行っちゃった。

 

 

会食は、皆和食が大好きなのでほぼ毎回懐石料理。そこでいきなり突き出し添えられて出てきたのが、「立春大吉」と書かれた和紙と共に小さな桜が咲いた小枝!(当然、梅の後の季節の花)

 

それを見た瞬間、「わぁぁぁー桜! 私、梅を着て来ちゃったのに~」と思わず言ってしまった。お義姉さんはにっこり微笑、そんなこと嗤う人では無いので愉快なやっちゃったネタでそこは済んだ。というか済ませた。

 

次々美しい料理が運ばれてくるのだけど、3つ目のお刺身、盛り付けられていたのは「梅柄の六角皿」。

 

「あれ、これ梅、、?」

 

ちょっと首を傾げた。桜じゃないの?

 

デザートのゼリーのスプーンにも梅の装飾がされていた。次女が「お母さん、気を遣われてるみたいよ」と。やっぱりそうなのかな。

 

そして極め付きは最後のお抹茶。皆にそれぞれ異なる茶碗で出されたのだけど、私のは内も外も全面に、これでもかと一面に満開の紅梅、白梅咲き乱れる絵付けの茶碗。有田か。

 

それは大層美しく、うん確かに美しく、、、でも確信した。これほどお店の人に気を遣われるとは、、さすがに恥ずかしい。

 

ここはとても季節感を大切にするお店。なので本来は春、春、春、の桜尽くしの予定ではなかったのだろうか。それを私一人のために季節を巻き戻してもらったのかもしれない。私がこれ以上ばつの悪い思いをしないために。絶対そうだ。

 

いやー失敗だった。どんどん桜で押してもらった方が笑えて面白かったんだけど(;'∀') 気を遣わせてしまったお店の方に申し訳なかった。反省。今後は同席する人だけじゃなくお店の人の気持ちも考えなきゃ。気を付けます。