夏ですね。ツーリング日和です。

ゲリラ豪雨か熱中症で死にますが。

 

暑いときに作業すると暑いし、夕暮れの涼しいときに作業すると蚊がよってきてウザく、夏ってホントバイクいじるのに向いてないんですよね。まあいじるんですけど。

 

 

全開の続きから始めますが、ベアリングを打ち出すにあたってピンポンチを買いました。

2mmのやつだけ買った覚えがあるのですが行方不明になったので、4mmのポンチだけを買うならセットで買った方がいいと思い、シグネットのピンポンチセットを買いました。

シグネット安くていいですよね。もっと安いやつもあるんですが、なぜかみんなインチサイズで、穴のサイズをいちいちあてがって探るのはイライラしそうでしたので。

 

 

サービスマニュアル通りに作業すると、ここから4mmのポンチで叩けばベアリングは抜けます。ただしそのままでは抜けず、練習の時みたいにヒートガンで熱しないとダメです。

 

 

おお!ダストシールもそれほど変形なく外れました。汚いグリスはパーツクリーナーで洗浄します。

 

 

明らかに今回外した方がダストシールの変形がないですね。やはりマニュアル通りの作業の方がほかの部品に傷をつけにくいみたいです。

ステムの状態に関しては、中古で買ってきた方が見た目がきれいなので交換し、ダストシールは下は流用、上は新品で組み上げます。

 

 

その前に。インストーラーを持っていないので代りの物を作ります。適当なベンチバイスとグラインダーで古いレースに切れ込みを入れます。インナーレースはリテーナを破壊してローラーはバラしておきましょう。

 

 

準備完了です。それでは圧入していきます。

 

 

100℃まで加熱して上からたたきこみます。これが結構至難の業で、結構熱したつもりでもなっかなか入りません。レースの上からハンマーでたたいてるので、あまり周りを叩かないように気を使うと力が入らず、既定の打撃力が得られないようです。

こういう時はステムベアリングハンマーセットが欲しいところです。アストロで5000円くらいで売ってますが、ステムベアリングを自分で交換する機会なんてほとんどないので・・・。下手したら一生に一度あるかないかレベルなんじゃないですか?まぁ僕みたいに何台もあったら買った方がいいかもしれませんが・・・。

 

 

ダストシールが動かなくなったら圧入完了です。ステムシャフトはまぁまぁボコボコになってしまいましたが、圧入には成功しました。抜くとき必ず傷はつくのでもうなんかどうでもいい感じです。機能に支障はありません。

 

 

続いてアウターレースをフレームに打ち込みます。こちらはそれほどきつい圧入ではなく、ハンマーで軽くたたくだけで入っていきます。途中からめんどくさくなって直でハンマーでたたいてますが、フレームを傷つけないためにもレースドライバーを使いましょう。

ベアリングそのものは非常に硬く、ハンマーでたたいたぐらいでは傷一つつきません。

 

 

ロア側はかなり気を使います。ブレーキホースやラジエーターなど、うっかり叩いたら即死級の重要部品が隣接してるため、慎重に作業しましょう。段ボールなので養生しておくといいでしょう。

このラジエーターは穴あき疑惑があるので割と扱いは適当です。一応漏れ止め材で漏れてはない感じですが。冷却水を交換したらどうなるかは知りません。ラジエーターは高いですが、交換しようと思えば割と簡単なんですよね。

あ~水冷エンジンはめんどくさいなぁ!

 

 

でーはシャフトを入れていきますよ。ブレーキホースがめちゃくちゃ邪魔ですが、うまいことよけましょう。仮止めが完了したら、ホースクランプステーやホーンを取り付けていきます。

 

 

ここまで来たら、あとは日常メンテナンスレベルです。

ステアリングダンパーを取り付けて、フロントフォークを固定します。フォークの突き出し量はF800Sの場合、アンダーブラケットの上から測定します。マニュアル記載だと、ロアーフォークブリッジ上面から245±5mmだそうですが、どうやって測定するねんバカと思ったので、結局トップブリッジの上面から1mmの突き出し量にしています。納車してきた時と同じ寸法なので、これが一応正解かな~と。

 

 

ホイールを取り付ける前に気になったので、ベアリングオイルシールを外してみました。オイルシールが完全にダメになっており、中に水が浸入して錆が発生しています。ベアリングのシールを開けてみると、グリスは乳白色で問題ありませんでしたが、一応グリスアップしておきます。また、ABSスピードセンサーがついている側はセンサーを壊しそうで外すことができていないので、内部は確認していませんが同様にオイルシールはダメでしょう。

 

 

ベアリングは6209DU?と書かれています。片側接触シールタイプのようですね。POLAND・・・ポーランド?PPLと書かれています。よく知らないベアリングですね。
 

 

だいぶバイクの形になってきました。タイヤとオイルシールに懸念はあるものの、今回は無視して組み立てていきます。

 

 

ホイールを取り付けてタイヤを設置させたら、最後にベアリングのクリアランス調整をします。

トップブリッジとステムシャフトを固定するボルトがアジャストボルトになっており、締め付けトルクで管理します。まずはフォークブラケットのボルトと、アジャストボルトのロックボルト3本を緩めます。

 

 

25N・mでいったん締め付け、ハンドルを左右に3回振ります。

そのあと60°緩めて、再度10N・mで締め付ければ完成です。最後に忘れずにフォークとロックボルトを締めましょう。

 

 

ベアリングを交換している間に片手間で作業した、シフトペダルを取り付けます。多少の遊びはありますが、ペダルが左右に振れることはなくなり、シフトチェンジの感触もしっかりしました。

 

 

ついでに足元もおしゃれします。

アリエクスプレスでサイドスタンドの下駄が売っていたので、履かせました。置き場所が砂利だたりぬかるんでいても沈みにくくなります。

 

 

問題はエキパイとの干渉ですが、ぎりぎりセーフといった感じ。ただし、スタンドを払った瞬間は思いっきり当たります。

 

カァン・・・!

 

なのでスタンドの根元に何かスポンジでも貼って可動角を制限しないといけません。社外マフラーじゃないので別にええか・・・。

 

 

おお、ついに元どおりだ・・・。これでまた走れる。

タイヤに深手を負っているのであまり走れませんが、家の近所を走るなどして、交換したベアリングをよく味わってみたいものです。

 

それではまたお会いしましょう。