2次エアの原因を探るべく、再びキャブレターを外してみます。
原因はインシュレーターに盛り付けた接着剤の一部がスピゴットに入り込み、キャブレターとの密着を阻害していたことでした。
ちなみにスピゴットってのは継ぎ手っていう意味で、自動車の部品においては、キャブレターとマニホールドの間の筒の事を指します。スピゴットには突起をはめるための凹部があり、インシュレーターの突起がかみ合うことで通路を密閉する役割があります。
ノーマルキャブの場合は本体と一体成型ですが、FCRやTMRなどレーシング用のキャブレターは直径をエンジンに合わせることができるよう、アダプターを兼ねて交換できるようになっています。
で、ある程度掃除はしましたが、再び取り付けてもやはり二次エアは発生しました。スピゴット凸部のゴムを完全に除去できないこともありますが、そもそも脱着をしすぎてユルユルになっている感じです。本来はインシュレーターを交換すれば解決ですが、部品も出ねーしせっかく直したインシュレーターを捨てるのはもったいないです。
ここにガスケットを塗るしかないか・・・
それを後押しするかのように、ガスケットが家に転がり込んできました。
イタリア語読めない!!
ランチア・フィアット・アルファの純正アクセサリらしきものをもらいました。これが何ガスケットかよくわかりませんが、翻訳してみると黒いシリコンガスケットということが分かりました。
変性シリコンであればガソリン蒸気程度なら耐えられるので使えます。これをインシュレーターの内側に塗ってキャブを合体させれば二次エアは防げます。
まぁ、皆さんよくわかってるでしょうが・・・、キャブ周りに液体ガスケットを塗るのはあんまりよくないです。一番よくないのはフロートチャンバのガスケットに使うことですね。紙ガスケットが入る古いタイプだと、ガスケットシートで何とでもなりますが、Oリングが入ってるタイプに塗られることが多いです。
シリコンガスケットもある程度ガソリンに耐えることはできますが、ぐっちょりガソリンにつかったままの状態だと溶けてしまってシールできなくなります。ちなみに知り合いがガソリン対応のガスケットを使ってフロートをふさいでいましたが、案の定溶けてジェットを詰まらせました。
その際不思議なことに、普通のシリコンガスケットだと溶けなかったのに、ガソリン対応のガスケットにしてから溶けたのです。逆に言えば、ガソリンに浸さなければシリコンガスケットでも使えることが分かったので、今回はガソリン対応ではなく普通のシリコンガスケットを塗りました。
まぁ一番の問題は、次にキャブレターを脱着するときにどうなるかです。きれいに剥がれてくれたらこれ以上ガスケットを盛る必要もないですが、ブチブチになったらインシュレーターの内側がどんどん荒れてきて、最後には使い物にならなくなります。そうなればインシュレーターは使えなくなりXZ400も最期を迎えることになりますが、550のパーツが使えるので金さえ出せば直ります。
あとはインマニワンオフして汎用のインシュレーターをつけられるように改造するしか・・・!