まだ救えてないのか
検査局とか奈良に行ったのはいったい何だったんだよ
キャブレターを交換した後、エンジンは1回だけかかり、そのあとはほとんど沈黙しています。スロットルポジションを変えてもパイロットスクリューを変えてもだめです。
何より不思議なのは、ハンドチョークでもエンジンがかからないこと。550のキャブの時はこれでエンジンがかかっていたので、400のキャブに交換したせいで症状が悪化したことになります。
もう一つ異変に気付きました。ガソリンをポタポタと垂らしても爆発しないのです。
ガソリンが入っていようが入ってなかろうが、そもそも火がつかないのです。
以上のことから、点火系統に何らかの異常をきたした可能性があり、電装を確認する必要が出てきました。
点火系統の異常は主に五つ。
プラグの劣化。
ハイテンションコードの劣化。
イグニッションコイルの劣化。
イグナイターの劣化。
ピックアップセンサーの劣化。
上流に行くにしたがって部品が高価になり、希少性もグンと上がります。
部品なんかあるわけないだろ!
というわけでテスターを当てて無事を祈ります。
まずはイグニッションコイルのテストです。
1次コイルと2次コイルの検査はテスターをリード線にあて、抵抗値をマニュアルと照らし合わせてあまりにも数値が違えばアウトです。
1次コイルの抵抗値は3.2Ωでした。許容は10パーセントなので、3.02Ω以上はよろしくないという結果になります。はっきり言ってアウトです。
問題は2次コイル側の数値です。13.2kΩです。許容は7.9kΩの20%で、その場合9.48Ωになるので完全にアウトです。一見ぶっ壊れてるように見えますが、このあと管理人は大きな間違いを犯しました。
マニュアルには「プラグキャップを外せ」と書かれていましたが、完全に見ていませんでした。
おかげで中古のコイルを買ってしまいましたよ!!
商品説明には問題ないと書かれていましたが、結局抵抗値は同じだったのでただ金を失っただけになります。3000円でコードとキャップもついてきましたけどね。
このコイルはリード線を外の端子にはんだで固定しているのですが、かなり劣化が認められるので熱してリフローしました。これで抵抗がなくなると思えば、そんなことはなく1次コイルの抵抗値は3.2Ωを下回ることはありません。
まぁ1982年当時にデジタルテスタはないし、マニュアルもわりと嘘の数値が書かれたりするので(主にスズキ)わりと雑なんでしょうか、
ハイテンションコード・プラグキャップなしでの2次コイル抵抗値は8.2kΩでした。許容範囲内なので問題なく使用できます。コイルは管理人の勘違いにより4つ存在するので、見た目がきれいな2つを選んで車体に取り付けました。
このコイルの取り付け方は独特なので替えが効きません。一応社外品で全く同じ形のがあるのですが、XS400、TX650などのポイント点火式のコイルで、XZ400のようなトランジスタ点火には使えませんと書いてありました。
調べてみたところ全く同じコイルなので、たぶんトランジスタ点火にも使えます。
つぎはピックアップコイルを点検します。
信号線2本とアース1本があり、抵抗値を点検します。
しかし、点検はイグナイターのステーとバッテリケースを外す必要があり、とても大がかりでした。最もカプラー自他はバッテリーケースの裏にあるので、外すだけなら問題ないでしょう。
と思っていたのですが
何かおかしいぞ!!!!
なんということでしょう・・・。これはジェネレータ~レギュレート・レクチファイア間の交流のカプラーですが、なんと焦げて溶けてしまっています。調べたところ割と最近の車種でもあるそうですが、カプラーが劣化して平端子が接触または接近したことでスパークし、溶けてしまったのだと考えられます。
完全に融合してしまっていたので、切除するほかありませんでした。
端子は極力同じ形のものを用いましたが、ロックの仕方が異なります。爪の出ている方向が違うので、レギュレータを新調したらいちいちカプラーを付け替えなければなりません。ただ、オスメスの向きは合わせてあるので、ロックできなくてもいいなら接続はできます。
いろいろありましたが、ピックアップコイルの抵抗値は正常そのものでした。
これでエンジンがかからない原因が絞れそうです。
ピックアップOK。
イグナイターOK。(中国製だから不安要素ではある)
イグニッションコイルOK。
あとはコードを取り付けて、アドレスから抜いた古いプラグをつけてみます。すれば火花はOK!!
接続!!エンジン始動!!!!
かかりません!!!!!!!
ふざけるなあああああああああああああああっ!!!!!!!
キャブレターはOKだし、交換直後はエンジンかかったんでしょ??
だとしたら、原因はプラグということになりますね。
は?
交換から1年で?
4回くらいしか走っていないのに????
このXZ400、うちに来た時からイリジウムプラグが刺さっていて、車検前に交換した際も同じDR8EIXを入れました。それからは不調ながらも始動・走行はなんとかできていました。
ですから、12月になってエンジンかからなくなった、キャブを入れ替えて火が飛ばなくなった、なんてことにはなるはずないんです。ですが検査の結果、プラグの失火しか考えれらません。
マニュアルを確認すると、D8EA・X24ES-Uが指定されています。
当時はイリジウムプラグもレジスタープラグもありませんから、ただ火を飛ばすだけのプラグがついていました。それでもスパークノイズの抑制のため、プラグキャップには抵抗が挟まれています。コイルの検査でプラグキャップを外す指示があったのは、測定値がプラグキャップの抵抗を考慮していなかったためです。
イリジウムプラグは最近のプラグなので抵抗が入っています。では、キャップとプラグのダブル抵抗になったから火が飛ばなかったのか。ですが、これは問題ないはずです。
ネットでは250の4気筒などで、標準プラグからレジスタープラグに変えた人も見かけましたが、
問題ないどころかプラグが新しくなって調子が良くなっていました。この抵抗というのは5kΩほどある、一見するとかなり大きな抵抗なのですが、プラグに流れる電機というのは高電圧低電流で、電流値がほとんどないので抵抗にはならないそうです。NGKのパンフレットとかにも書いてありました。つまり点火性能には全く影響はないのです。
じゃあ、XZ400はなぜ火が飛ばないのか・・・。
「イリジウムプラグ入れてるから」
これが原因ということになります。
は?うそやん・・・・なんで????????????
そうなんですよ?なんで?????ってなってるんですいま。
標準プラグの上位互換じゃないの?普通の太い中心電極だと火花の位置が安定せず、火炎が毎回違う爆発の仕方をするから、中心電極を極力補足して強い火花を出し、火炎を安定させる、それがイリジウムプラグの最大の魅力であり価値なので・・・。
えっ?じゃあ逆によ!
イリジウムプラグを入れたら調子悪くなるエンジンってなんだよ!
だれか説明してくれよぉ!!!!