ぎりぎりで手にできた貴重なチケット
無理してでも行ってきた甲斐がありました!
彩風咲奈のフェルゼンが矛盾を抱えた一人の人間で素敵だった。
メルシー伯爵に別れるように説得されてもマリーの女性としての幸せをと反抗するし、オスカルの最期を知り何故人は争うのかと嘆く様も、切り取ればとてもその通りなのだけれど、オスカルが民衆側にたったことの本質は理解できていなさそうで、でも誠実にマリーを愛していて、オスカルへの厚い友情を持っている。
それにしても咲ちゃんフェルゼン只管にマリー・アントワネットを深く深く愛してそれだけに生きた人
18歳での出逢いだから1773年で、アントワネットが断頭台に散った1793年まで20年だものね、それ以降も独身を貫いてるのだからなぁ
アントワネットから託されたシュテファン人形を抱いて愛の面影を歌う彩風咲奈フェルゼンはマリー・アントワネットの亡き後もこうやって彼女と生きたのだなぁと
そう、何故か今回ステファン人形がなんだか生きていた気がする、これまでのフェルゼンもステファン人形を抱いていたのに、咲ちゃんフェルゼンだとアントワネットの形見というよりももっと大切なものに見えたし抱き方が優しいと思う
咲ちゃんの真面目さ誠実さと優しさといい意味での我が道を行く感がフェルゼンを一人の人間として説得力を与えてくれてる気がする
フェルゼンの手紙でアンドレの愛を知るオスカルというとんでも場面なのに、決して幸せな愛に生きられないマリーと自分の哀しみが滲み、だからこそオスカルとアンドレには純粋に幸せになって欲しいのだというフェルゼンの切実な思いが感じられるし、また、それを受けての朝美オスカルの、あまりに近すぎてわからなかったアンドレへの想いに気付いていく様が素晴らしくて納得させられてしまった
オスカルは恋愛オンチよね
縣アンドレがこれまたオスカル一筋の愛が重くて重くてこれこそアンドレだなと、縣アンドレは最期もうまい、目が見えないことをきちんと演じてくれていて心の目でオスカルを見ているのも好き
夢白アントワネットはハマるね、ちょっとうざさが滲むのも好き、フェルゼンにしても自分の立場はわかっていても愛する人との逢瀬はやめられない我が儘さも身勝手さもあり、それでいて、最期にフランス王妃として生きることを選びとるアントワネットの説得力よ
この牢獄の場面でマリーへ手をさしのべたいのに出来ない彩風フェルゼンの手に本当に泣けてなけて😭😭
ひまりちゃんのロザリーがロザリーで
かせきょーベルナールとの夫婦っぷりも似合う、二幕の市民の場面は二人格好良すぎる
前回のベルばら以降、1789があってひかるふる路があって、フランス革命の市民側も、フランス革命のその後上演されたこともあり、そこに繋がるの二幕の冒頭の場面はこれまでのベルばらとの異質さがありいい
また、ベルナールがロザリーに革命の失敗を言うセリフが増え、その直後にバスティーユの回想を持ってきた植田先生って色んな意味で凄いな
これまでプロヴァンス伯爵などのおじさま達が担う事が多かった説明台詞は諏訪さきジェローデルへ、その安心感と自然さにほっとする、姿がもうまさにジェローデル
音彩ジャンヌは今後がちょっと心配になるほどに素晴らしくて、崩れ落ちるフランス宮廷に説得力をくれるわぁ
奏乃さんのルイ16世が慈愛の人でフェルゼンへの信頼もマリーへの愛も泣かせてくれた
今回一新されたフィナーレは、ベルばら特番で植田先生が語っていた彩風咲奈のための作品というのが良くわかる16分間でずっぱりで踊る咲ちゃんが凄すぎ。ちゃんと観たいから泣くのは我慢したいのにやっぱりぽろぽろ泣いてしまった
みんなと踊る咲ちゃんも大きな羽根で階段を下りてくる咲ちゃんも見せてくれて、退団者への愛ある植田演出は健在、決まってるわけではないからと大きく変えたパレードも、90歳を超えてもその意欲には頭が下がるけれとわ、客席降りは…2階席を置いてけぼりなのはちょっとね
いや、どちらにしても咲ちゃんをずっと見ているから私はいいんですけどね😂
