やっと観てきました!
向こう側で生きてきた雪子が浸食してくる怖さと哀しさに訳もわからず泣けて泣けて、咲妃みゆの透明感があちらの世界をある意味リアルに見せてるからなのか
そして風間杜夫で泣いて
老人の六平&肥後コンビの毒が好き😆

田口の腹から出てきた髪の毛は現実世界では生きられなかった妹雪子
これってブラックジャックのピノコと同じだなぁと、この作品の原案は1970年代のようだからそれこそブラックジャックと同じ頃なのね。
 
作唐十郎、演出金守珍の作品を観るのは「泥人魚」に続いて2作目、風の又三郎は映像を流し見しただけなので・・・
どちらもハマらなかったのでゆうみちゃん出演とは言えさほど期待していなかったのだけれど、いやはや、気づけば雪子の世界にひきずりこまれていた、一見すると過剰すぎる感情の起伏の激しさもバランスが良いい、指を切るシーンでのあっけらかんとした様、恍惚とした表情、虫を見つけて激昂する様とくるくるかわる、ファンタジーとリアルが共存している感じが面白いよなぁ
 
老人ABの六平さんと肥後さんの飄々とした毒づきが軽やかでほわほわ笑えてふふふふ
ほんとパイプ椅子に12,000円だものねぇ、おしり痛くなったぞよ
「笑の大学」で椿が言っていた繰り返しの笑いの最上級も見せてもらいましたわ
 
風間杜夫の連隊長、満州で切り捨てられた日本兵たち、大した戦略も無いままに侵略戦争に狩り出されて終戦と同時に捨てられた彼らは被害者でもあり加害者でもありという姿にロシアのウクライナ侵攻を重ねたからなのか、直前に蒼穹の昴を見直して清朝末期に食い込む日本からの満州国を思ったからなのか、息苦しくなってぼろぼろ泣いてしまった
 
色々わけがわからないし、女性の描き方もまぁ書かれた時期を考えると致し方ないとは言えね。「子宮」の表現とかまぁ色々とひっかかりはあるし・・・
 
婚約者のフランケにガラスの身体に変えられた雪子の「子宮の涙」であるガラス玉が滝のように降るラストシーン、男の精の拒絶のようにも見えてちょいといい気味だななどと思ったのは、臨まぬ妊娠で罪に問われるのは女性のみという現実を重ねてしまったからだろうな
 
三宅弘城のおむつ姿は鍛えられた身体にほれぼれ