新キャスト揃いのNチーム
前日にメリポピを観ていた影響もあるだろうし、前方席の下手端席でママを見つめるゲイブの視線をダイレクトに浴びたせいもあるだろうけれど、冒頭のダイアナとゲイブのやりとりから泣けた。
失うことを恐れて怯えを抱える母親を見つめる甲斐ゲイブのまなざしが優しくて哀しくて、全部わかっていて受け入れている理想の息子だけれど、異質の存在。見えているが故の孤独とももどかしさと闇。そういえば甲斐くん、ロミオの時も孤独を纏って登場して驚いたんだった。
 
望海風斗のダイアナに渡辺大輔のダン、あーこれでだめだ、ダイアナ、早くダンから逃げてと感じて、ダンが恐くなった。彼は確かにダイアナを強く愛しているけれどそれは束縛になっているぞと。友人が脳筋ポイと言ったけれど納得。いや悪い人ではないのだけれど。
だいもんのダイアナにとっては学生時代に妊娠した時にダンに押し切られるように結婚したことがそもそものトラウマだったんではないだろうか。治療で記憶を失った時結婚したことさえも忘れていたのが象徴的に思えた。
渡辺くん、歌が上手くて声量もあるので体育会系の圧を感じたからかもだけど。
望海ダイアナはずっとダンから逃げようとして出来なくて、ゲイブに守られてなんとか生きてきた感じ。でも逃げられないのはダンへの愛と彼から愛されてることの嬉しさもあるから辛いよなぁ。
 
屋比久ナタリーは母親に愛してもらいたいという思いを抱え込みながら、勉強やピアノでぎりぎり折り合いをつけている感じで拗らせ感は昆ちゃんより無い。対する大久保くんのヘンリーが秀逸。10歳から6年間も片思いしていてやっとこさ告白したちょいとへなちょこボーイだけれど、あ~ヘンリーにとってナタリーは運命の相手なのかと思わせてくれて、彼もまたナタリーに告白してかかわることで一歩を踏み出したのだと、でも暖かくて柔らかさのあるヘンリーなので、なんだか安心する。ラスト近く、ナタリーに課題を教えてもらうヘンリーが愛おしい。ナタリーもそうなんだろうなぁ。
 
ダイアナ・ダンとナタリー・ヘンリーがシンクロするA Promise でナタリーをそっと抱き留めてそっとポンポンとしてくれる大久保ヘンリーに泣かされた。ダイアナとダンが辛いだけに余計に泣けた。このシーン初見のAチームではシンクロが若い二人の未来の暗雲の暗示に見えて辛かったし、ダンの愛に泣けたのに不思議。
 
ナタリーに恋人ができたことが物事が動くきっかけになったことが凄く腑に落ちて、事実を受け止めたダイアナが出て行くのも納得。
 
藤田マッデン、新納さんの強烈さはないけれど、端正で冷静で頼りになりそうなのに、マッデン自身も色々抱えてるんじゃないかなともふと思ったり
 
ダイアナは、闇を抱えて壊れてしまっても運命を受け入れた時の強さは、望海風斗がこれまで演じた役とも通じる。
甲斐ゲイブがダイアナの中の強さと優しさと自立への葛藤とそんな純粋なものが具現化したようで、ラストにダンの前のゲイブはダイアナのダンへの優しさの置き土産のように思えた。
ちゃんと自分が愛した息子の死と向き合ってと一歩を踏み出すために。
 
それにしても可愛いカテコでした💗