
10日ソワレ
甲斐ロミオも天翔ジュリエットも立石ティボルトも31日に観たときよりぐんと上手くなってた!歌が上手くなったとか台詞回しがという技術的な側面ももちろんそうなんだけど、何より舞台の上でロミオ、ジュリエット、ティボルトとして息づいていてはぁ、若い人たちの伸び代って凄いね。それは本人たちの真摯な努力あってこそだけれども若手ならではの煌めく成長ってあると思う。
甲斐ロミオの皆に愛され愛しているのに、孤独を纏い破滅とそこに繋がる死が見えているロミオが、天翔ジュリエットという魂の片割れと出逢うことは運命で、二人は何人も引き裂けないという説得力は凄いわ。
それにしても甲斐くんセンターが似合う
死とのダンスは自分の中にある死への恐怖と破滅への衝動との葛藤のように見えた。誰もが死からは逃れられない、けれどそれを意識して生きてる人は多くはない、敵への憎しみと刹那的な快楽を生きることの危うさを、迫り来る死への恐怖として知っているロミオ。
天翔ジュリエットのピュアさと一途さ、恋に落ちたのではなく運命の人に出逢った彼女は一気に独り立ちするのいいわぁ。古風な可愛らしさも甲斐ロミオとよく映える。
味方ベンヴォーリオのお兄さん感。新里マーキューシオと一人になりたがるけれどみんなが大好きでじゃれるのも大好きなロミオの間で上手くバランスをとってくれている感じ。実際味方くん上手い人よな。
マーキューシオは実は宝塚でやった早霧せいなが一番好き(お歌はおいといてね)、なので実は新里マーキューシオも大久保マーキューシオもちと物足りなさはあるのだけれど、歌も上手いし、切れやすいのになんだかなんだと仲間たちに慕われて、ロミオとベンヴォーリオが大好きが溢れているので好きだな。
立石ティボルト、31日に観た時はビジュアル最強!で特に破綻もないし、という感じだったけれど、10日にはキャピュレットの跡取りとして更にキャピュレット夫人の愛人として大人たちに利用され続けた悲しみが伝わってきてとても良かった。
12日ソワレ
現代っ子のロミオとジュリエットやっぱり面白いな。
パリスがジュリエットに求婚してなかったらいなかったら結婚まで突っ走らずにすんだのだろうになぁ… 勢いで結婚させて、大人たちちょっと止めたらって思ってしまった一幕でしたわ。
黒羽ロミオと伊原ジュリエットは、恋に落ちて浮かれてふわふわ浮いてるような可愛いカップルなだけに、両家の対立がもたらす憎しみの連鎖に踊らされて、恋をした勢いだけで袋小路に追い込まれて行くようで辛いな。 冷静になれたら案外かかあ天下の可愛い夫婦になって幸せになれたろうになぁ。
黒羽ロミオが相談する相手はロレンス神父ではなく前田ベンヴォーリオだったのでは?
いや、こんなこと思わせる今日のキャスト面白いわ 小㞍死はロミオの側にだけいるのではなく誰もの側に死がいるけれど、ただ気づかないだけ… なんだかfffのきぃちゃんの謎の女を思い出したわ。
ふわふわ勢いだけで突っ走る二人なので、乳母がジュリエットにパリスとの結婚をすすめるのもまぁさも有りなんって感じなんだよね
けれど闇雲に走って気づくとお互いへの愛だけが生きる縁になってしまった二人は神父の浅知恵のせいで愛に殉じてしまう…
有る意味それは恋愛喜劇なのかな、悲劇だけど。
今回のロミジュリは甲斐ロミオと小㞍死を観たくてチケットを取ってせっかくだからWキャストを網羅するかな。程度だったのだけれど、大収穫はなんといっても前田公輝ベンヴォーリオですわ!!(思わず舞台写真とブロマイド買っちゃったもの)
姿もいいし歌も上手いし、なんといっても芝居が、2階席の一番後ろから観てても繊細な芝居が届いてくる。切れやすくやんちゃなマーキューシオとロミオの間で緩やかにバランスとって、皆の絆を緩やかに繋いでくれる要のようなベンヴォーリオ。その彼がティボルトへふと見せる憎しみ。ロミオよりマーキューシオが刺されたことに気づくのも、前田ベンが見える人だからなんだよね。いつも冷静に物事を見てる自分を持っているというか。そして優しさに溢れた人。ティボルトを殺してしまいうずくまるロミオの手に手を添えて抱きしめる姿は美しさすら感じさせる。昨日のホリプロ社長のtweetでこれからミュージカルやってくれそうですし、楽しみ過ぎる。個人的にはHadestownのオルフェウス似合うと思うのだけれどな。
吉田ティボルトは怒りのティボルト、歌も芝居も骨太で力強いのでこれから楽しみね🎵
春野寿美礼のキャピュレット夫人、自分の不幸を次世代に呪いとして受け渡した人だけれど、ジュリエットの実の父もまたモンタギューとの諍いの中で命を落としたのかしら?とか彼女の生き様を考えたくなるくらいある意味魅力的。
秋園美緒のモンタギュー夫人は得意の高音ではなく、力強い低音も聞かせてくれる。息子を溺愛しているけれど、ベンヴォーリオ、マーキューシオらモンタギューの若者たちもあいしてくれている人。そんちゃんの美しい所作ほんと好き。
岡大公・・・そこまで存在感を出して圧をかけてこなくていいんですけど・・・。
石井ロレンス神父はなぁ・・・軽いのよねぇ・・・。
小㞍死、2階席から観るとその影まで計算され尽くしているのに、僕は恐いでは甲斐ロミオの時の甲斐ロミオの心の中の死が形をとったような死と、黒羽ロミオの時の惑わすような死だったように思う。ただ、階段を上るだけがまず怖いってすごいよな。
原田乳母は包容力が素敵だったなぁ。今度は踊る原田さんを観たいな🎵
R&Jダンサーも素晴らしかった
トートダンサーですごく好きになった渡辺謙典ことけんけんのダンス中心で観たのだけど、力強いダンスをたっぷり観られて幸せ。滞空時間の長いジャンプも毎回垂涎もの。早川さんのアクロバットも見事、谷森くんもいいし、酒井さんもいる、そして、松平和希さん!しなやかな動きに目が奪われたわ
【どうでもいい話】
ジュリエットは「何も知らない16の乙女だけれど」が説得力あれば、結構OKなのですわ。
何故って、宝塚初演がねねちゃんジュリエットで、「え、うそやん、色々知ってるでしょ~~」って突込み入れちゃったのでね。
なので、多少技術は拙くても愛ちゃんジュリエットは好き。
ロミオは「遊びならば何人かと付き合ったけれど、虚しいだけ」の聞こえ方が面白い。
城田ロミオは女はべらしながら、つまらなさそうにしてる感じだったし、
山崎ロミオはその時だけは甘い恋人でとっかえひっかえって感じ。
黒羽ロミオは軽く遊んでみた感じで、甲斐ロミオは一線超えてなさそう
それはそうと、
黒羽くんのルキーニ早く観たい!!
エリザ来年やりますよね??
信じてますわ!!