オケピ観劇会、理生ジャベール、斎藤テナが今期お初音譜

 

やっぱりシュガーバルジャンと屋比久エポニーヌが圧倒的だな

濱めぐファンテーヌと最強でした。


三浦マリウスがいい!!登場でエポニーヌが憧れるのも納得の存在感、そして、コゼットと恋に落ちて恋に盲目の愚かさと、愛する人を見つけて大人になって、革命と恋に揺れる矛盾を孕んだリアルさが好き。

対する相葉アンジョがそういう複雑さを持って大人になるマリウスと反対に革命に一途な青臭さが出ていい、グランテールとの対比もあって、相葉アンジョにリーダーとして自分を奮い立たせている弱さと脆さを感じるのがより涙を誘う。

 

B席の一番後ろから観ていたのだけれど、やはり丹宗グランテールに目を奪れた。2階席からだと全体を一気に観られるので、ずっと目の端でグランテールを追っていた。まだ丹宗立峰さんのグランテールしか観てないけど、パンフレットのコメントを読んでなんだか腑に落ちた。

 

レミゼで描かれる六月暴動、アンジョルラスたち学生を見ていると、三島と対峙した東大全共闘の学生たちを考えてしまう。(アマプラで映画を観たばかりなので)
マリウスはコゼットと結ばれて幸せになるけれど、他の学生たちがもし生き延びていたらどのような人生を送ったのだろうかと。日本の学生運動とはなんだったのだろうかと。


樹里マダムテナどんどん迫力が増してる!樹里ちゃんなのでコミカルさはお手の物。斎藤テナと組むとよりそのコミカルな魅力が増す気がして、とても楽しそう💕
斎藤テナの軽妙さと極悪さよ。小物ぶりが漂うのに、下水道のシーンで月を見る目が怖い。

始まるよレミゼのコメントで樹里ちゃんが、下水道の歌についてコメントしていたけれど、テナたちのたくましさと飄々さが好きなのよね~~。でそこには自分さえよければという非道さも必要で、そのバランスが演じる人によって変わるのも面白い。それにしても斎藤さん歌上手くなったなぁ。

 

理生ジャベールのStarsはいつ聞いてもそんなにバルジャンが好きなのか!はいはい良かったね~って思っちゃう。他の道は見えてない狂気を感じるんよなぁ。
砦でシュガーバルジャンが理生ジャベールを逃がすシーンでなんだか親子みたいに見えて年の差実感したの面白かったな。

 

ジャン・バルジャンって考え無しに行動するし、すぐ激昂するし、人の事振り回すし、けれどそれは「自分のため」ではなく「誰かのため」なんだよね。大体パン一つの罪で刑務所に19年とか言ってるけど、実際は5年の窃盗の罪+脱走罪で合計19年だしね。前科者と言うことで農場を追われた後も子供に八つ当たりするしね。でも農場で女の子が転んだ時、すぐに手を貸すのではなく他の人が動かないのを見てから動く優しさもある。ファンテーヌの事も離れて暮らす子供がいることを聞いていながら、おそらく工場長に喧嘩の仲裁を任せた後は忘れていただろうし、ジャベールにコゼットを救ったら戻ってくるなんて言いながら、9年間逃げ続けているし、それなのに、マリウスを救うのに1時間くれ、なんていうし、案外矛盾することばかり言ってるけれど、その瞬間は心からの言葉なんだよなぁ。

砦にマリウスを探しに行って、ジャベールに出逢って、もうマリウスを忘れていそうなシュガーバルジャンが好き。ジャベールを逃がした後考え込むバルジャンが、アンジョが呼びかける「マリウス」という声に、はっと我に返るの好きだわ。

最期の時も、マリウスもいるのに、コゼットしか目に入らないかのようなその溺愛ぶりも好き。

シュガーバルジャンはそのバルジャンの困ったさんぶりと神とともにいるひたすら優しい愛の人でとても好き。歌声はもう圧巻。

 

最期、コゼットとマリウスを命を懸けて愛しぬいたファンテーヌとエポニーヌに導かれて、バルジャンが旅立つ。ここの濱めぐファンテと屋比久エポの歌声が素晴らしすぎるえーん

 

まだ、シュガーバルジャンしか観ておらず、他のキャストも偏ってるので、違うかもしれませんが、今年のレミゼはなんだろ、全ての登場人物が人間らしいというか、人の持つ弱さや狡さや矛盾等もそのまま出ている気がしてるんですけど…。観ている私自身の問題かもしれませんが。