【八陣守護城】
吉右衛門休演で代演歌六。
長く歌舞伎を観てるけどこれはお初。なるほど最近は我當がされてたのか。
 
種之助はやっぱり声がいいねぇ。
雀右衛門の雛衣は琴演奏もあったけど、演奏前に爪を吐息で温める仕草が愛らしく色っぽくで良いわぁ。
 
歌六の正清は舳先に来てからが特に好き。
 
 
【春興鏡獅子】
楽善、彦三郎、萬次郎の並びになんだか嬉しくなる。局吉野の米吉がやっぱり好き💕
 
菊之助の弥生が出る。あーこの馥郁としてどこか硬質な美しさと色気にほぅとため息が出る。菊之助の登場で舞台がふわって埋まる!

菊之助の弥生が見事に踊るのを観ていたら1999年の團菊祭の記憶が甦り気づいたらポロポロ泣いてた。初めて観た1999年の團菊祭でも菊之助が鏡獅子を踊っていた。美しさは絶品でもどこか固さがあり優等生のつまらなさを感じさせた鏡獅子だったのに、この素晴らしい弥生よ!と思ったら、毎年五月の歌舞伎座は團菊祭だが、今年は違うのかという寂寥感が襲ってきた。

1999年2月の松竹座、3月歌舞伎座、5月團菊祭…岡山から通ってたあの頃、三之助に亀次郎と若手が活躍を始めたあの頃、夢中で歌舞伎を観ていた。岡山から東京にも大阪にも京都にもウキウキ遠征して観ていた…。
今月、松緑、猿之助もいるのになぜ海老蔵はいないのか… 。

そして、獅子頭に引き摺られて弥生が引っ込み、亀三郎と丑之助の胡蝶が登場!
もう全部ぶっ飛ぶ可愛さ!しかも二人とも上手い!!所謂御曹司たちの小さい頃の胡蝶も何組も観てきたけれど、この二人は並びもいいし、揃って上手いからバランスもいい。獅子の精に戯れる姿がひらりヒラリと舞う本物の蝶々に見えて微笑みが自然にこぼれる。勇壮さの中に優しげな美しさを見せる菊之助の獅子の精に惚れ惚れ。

はぁこれを見逃さなくて良かった。
客席には亀三郎と丑之助の友達らしい子どもたちの姿も多くあり、終演後に嬉しそうに、和くん凄かったーとか言ってるのを聞いて、更に幸せになったわ
照れ