少し時間が経ったので言葉にできるかな

fff

 

大劇場で観てから2か月振り!みちるちゃんのモーツァルトがより自由になって可愛い~~。そしてルイ、ナポレオン、ゲーテの幕開きのトライアングルにぞわぞわする。この幕開きからのMAX感最高です。

咲ちゃんのナポレオンが更に貫禄が出て、長い脚に軍服が生えてラブと浸ってると、凪さまのゲーテが麗しくて、冷静になりなと言わんばかりに視線泥棒しちゃうしラブ、でのぞさまのルイが歌う、うわ~~ちょっと凄すぎる。連日ミュージカル観てるけど、歌うまさん沢山聞いてるけど、望海さんの声が身体を突き抜けて共振させるこの感覚って圧巻。そう包んでくる声ではなく、ガンガン身体に突き抜けてきて揺さぶられるこの歌声はすごい。はまこちゃんとかシュガーさんとか声で包まれる感覚があるけど、望海さんには声で貫かれて揺さぶられる感覚。圧巻。

きいちゃんの謎の女の存在感と人間じゃない感が更にパワーアップしてて、彼女が登場すると異空間に誘われる。若きウェルテルの悩みの月光のピアニッシモのハミング、人の声とは思えない響き。きいちゃんという楽器から虹色以上の様々な音色が奏でられて、異空間へいざなわれる感覚。うっとりしてしまう。

トップコンビの同時退団にはこだわりないし、どちらかと言えば、交互退団が組の為にはいいのではとも思っているけれど、望海風斗&真彩希帆のコンビを観ていると、あ~この二人は出会うべくして出逢って、のぞさまにはきいちゃんが、きいちゃんにはのぞさまがいて、お互いの魅力が発揮されるのだと、唯一で最良の相手役なんだと思うと、同時退団しかないよね照れ

ちぎちゃんトップ時代の咲ちゃんが花開いた感があるのだけれど、サヨナラ退団等でそこには望海さんの存在が大きかったことを改めて知り、色々な意味で今の雪組は奇跡の塊なんだなぁ。

 

人間を見つめ、人間を愛し、音楽を作り続けたルイ、我がままで偏屈で思い込みが激しくて惚れっぽい、けれどいつだって懸命に生きているルイ。不幸さえも丸ごと抱きしめるルイに謎の女である「運命」がいてくれてよかった。ナポレオンとの魂の交流も彼の妄想だとしても、確かに彼らは出会ったのだろうなぁ。

全てをあるがままに受け入れられるルイ、だから、謎の女の声が聞こえて、姿が見えることもあっさりと受け入れて、扱き使うし、自分の想像上の存在だからピンクのドレスも無料ですと言われてすんなり納得するし、あ、そうか、そんなルイだから謎の女の存在を認知できたのか!

ただ素直にあるがままに受け入れて、抗って、懸命に生きたルードヴィッヒ。生きていると悲しい事も辛い事ももう忘れてしまいたいことが起きる、それを経験したくなかった運命として見てみぬふりをせずに、丸ごと抱きしめたルイ。抱きしめられたきぃちゃんの「運命」もまたルイを抱きしめる。泣かせないでよ~~えーんえーんえーん

きいちゃん、最後の最後に難しい役だけれど、望海さんの相手役の真彩希帆にしかできない役だと思う。トップ娘役としてまず自分の足でしっかり立って見せる彼女だからこその役。もう端々から駄々洩れの望海さんへの愛が謎の女の存在を更に明確に描き出す。ルイの部屋でのやり取り観てるともっと二人のコメディを観たかったなぁと思っちゃう。・・・20世紀号のBD無理なのかなぁ出して欲しいなぁ。

咲ちゃんのナポレオン、彼もまた人間を愛した人として描かれる。歴史の授業等でナポレオンの数々の戦いは知識として知ってはいるけれど、彼の功績については考えたことがなかったので、ちょっと勉強してみようかな。ゲーテと対峙したナポレオンが言う「人、物、情報が自由に行き交う世界」、コロナで人の自由な往来はできないコロナ禍のこの時代にこの台詞は刺さる。だからこそ、せめて「情報」だけは自由に交流させて緩やかにつながらなければならないのかもしれない。

そうそう、「涵養された人間」という台詞が「良く耕された人間」に変わってましたね♪。「涵養」は「かんよう」と耳で聞くにはちょいと難しいからからかな。彼もまた熱い男。しっかし、咲ちゃん脚長すぎ。軍服似合いすぎ。歌も芝居も本当にうまくなったなぁ。しみじみ。

凪様のゲーテが大人で惚れ惚れしちゃう。そもそもそのお姿も麗しいのに、ゲーテが人間として大きくて人として惚れちゃいます。オネーギンで轟さんの少年時代を可愛くやっていた頃、音月桂ちゃんのサヨナラ公演で彩彩コンビで銀橋があって、雪組の未来を見せていたころのことを思い出し、感慨深い。

野々花ひまりちゃんと彩海せらちゃんの少年&青年ルイの望海ルイへのシンクロ率が素晴らしい。同時に登場しても一人の人物に見えるから凄いわ。

あみちゃん、SVの客席降りで視線もらってあまりのキラキラ笑顔にクラクラしたんだけど、立派な男役になってきて、嬉しいわぁ。同郷なので贔屓させて頂きますわよ爆  笑

朝月希和ちゃんのロールヘンの包容力よ!彼女が登場すると舞台の雰囲気がふわっと優しくなる。貴重な存在だわほんと。これって彼女が強くて自分への厳しさを持っているから優しいんだろうなぁ照れ

夢白ちゃんのジュリエッタがより馴染んだね。でもその分埋もれちゃうというか、ショーでは存在感を見せてくれてるので、頼もしい

はぁ、ほんと今の雪組が好きすぎてたまらない。

 

上田久美子先生、ベートーヴェンが主役のこの作品で、トップ娘役に人ではない「謎の女」を当てて、二番手に実際には出会うことのなかった「ナポレオン」を当てて魂の交流をさせてって相変わらずわかりづらくて親切ではない作風だけど、このまま貫いて欲しいわ。


なんだかとても長くなりそうなので、いったんこの辺で。

 

 

シルクロードはまた次回💦