昨年、ロンドン旅行の最後の夜に観て、どうしてももう一度観たくて。
舞台はとてもしんぷる。左右に奏者がいて、少人数の出演者が複数の役を演じる、時には奏者も出演者にというのはHadesTownも同じようなつくり、今の流行なのかな。

あの日の翌日から5日間の物語…。2001年9月11日、あの日、アメリカの空港は全て閉鎖されアメリカ上空を飛んでいた航空機は管制塔の画面で無数に飛んでいた機影はあっという間にいなくなった。いなくなったのではない、こうしてカナダガンガーに緊急着陸した航空機は38機、降り立った乗員乗客は約7,000人。人口1万人に小さな島の人々は右往左往しながら、彼らを温かく迎えてくれる。
38機も飛行機が来る!と聞いた人々が準備を始めるシーンがまず好きなんです。トイレットペーパーも必要よ!と山のように抱えてきて。その慌てぶりコミカルさと純粋な優しさに泣き笑い。滞在わずか5日間であってもそこに芽生えた人と人との強いつながり。言葉でも立場でもなくシンプルに心と心で響き合う人々。あ~~1週間以上たってこうして思い出すだけで涙があふれてくる。
一人3役以上こなす12名の出演者は皆さん素晴らしい。もうどの方も素晴らしい。終演後、総立ちの観客、音楽の奏者が楽しく音楽を奏でるのを皆で手拍子で盛り上げて、大喝采で終幕。人の優しさって捨てたもんじゃない。

終演後SDでも皆さんとても優しい笑顔で対応くださって、寒い夜なのに心はぽかぽか。ふと思う。相手が同じ日本人だろうが、外国の方だろうが、子どもだろうが、お年寄りだろうが、男とか女とか、それこそ人間だろうが、猫だろうが犬だろうが、同じ命を持つ生き物どおし、お互いの温もりはただただそれだけで愛おしく、尊いなぁと。
ついつい色々とカテゴライズしてしまって、違うところを探してしまいがちだけれど、違うところを探して反発し合うより、ただ目の前の存在をそのままふんわり受け入れて生きていきたいな。
と、今日もあんちゃんみつちゃんの猫🐈にくっつかれてしみじみ思います。