ラミンとシュガーさんが共演!!からサマンサ・バークスが日本に来る!!!!

そして様々なインタビューに稽古場の様子、大阪公演開幕、そしてやっと東京公演初日。

長かったようであっという間だったような。

 

曲は知っていてもコンサートバージョンもミュージカルバージョンも観たことがなかったので、初日は全体を観たいと3階席、2列目ほぼセンターで舞台全体と字幕も視野に納まるのでとても見やすい。

 

<キャスト>

アナトリー:ラミン・カリムルー

フローレンス:サマンサ・バークス

フレディ:ルーク・ウォルシュ

アービター:佐藤隆紀

スヴェトラーナ:エリアンナ

モロコフ:増原英也

<演出・振付>ニック・ウィンストン

<映像>ダンカン・マクリーン

<コスチューム>DAISY石橋瑞枝

 

まず幕開きの映像から格好良くあっという間に世界へ引きずり込まれる。東西冷戦時代、まだソビエト連邦が存在した時代、チェスの世界大会が東西の代理戦争になっていた時代。

舞台に大きな階段が作られその壇上にオーケストラがいる。オーケストラ前のスクリーンと舞台全体のシルクスクリーンに様々な映像を映しながら、舞台は進行する。もう、全てがスタイリッシュ。階段にならぶ黒いコートをまとったアンサンブル、そこに同じく黒いコートのアービターが登場し試合について説明する。振り付けがヒリヒリするほど格好良い。その振り一つ一つが意味を持って突き刺さってくる。(シュガーさん、もう少し歩くとか階段の昇り降りとか・・・頑張ってにやり

 

凄い舞台だった。考えてみればラミンとサマンサの共演って日本に限らずどこでやっても見逃せないでしょ。それが遠征せずに日本で見られるだからなんて幸せ!そこにシュガーさんもいるのだから。ラミン、サマンサ、ルークの来日キャストは素晴らしい、そしてそれにまったく引けを取らない日本キャストも素晴らしすぎる。

 

10年前のO2アリーナのあのレミゼの25周年コンサート、あの強烈な出会いをしたレミゼコンサート、そこでいつか生で舞台を観たいと心から願った綺羅星のようなキャスト、幸運なことに順次その夢は叶い、最後のエポニーヌのサマンサ・バークス、その彼女が日本にいるってだけでもドキドキしていたので、実際に観劇したらどうなるだとうと思ったら、、、フローレンスだった。サマンサを見ているという感覚は消えてフローレンスだった。ラミンもラミンだけどアナトリーで。

 

アナトリー、フローレンス、フレディ、みながそれぞれ傷を抱えて愛し愛されたくて、何よりチェスを愛していて、それなのに冷戦という国のエゴに翻弄されて傷ついて・・・。

フローレンスが歌う Nobody's Sideが哀しい。ANTHEMに込められた深く重い思い…。

母親からの電話を待ち続けるフレディが薬に溺れるのもしんどい。それぞれが抱えた傷。

アービターは国籍も背景も明らかにされていないけれど、クールにただ64マスのチェス盤を見つめ続ける彼はチェスの世界を熱く守ろうとしている・・・。

気づくと涙があふれて、心臓がきゅっとなって、そのうえで何かを突き付けられている。でも、この作品を30年以上経ち、まだ分断が続く、むしろあちらこちらで分断が起きているこの時代にこんな思いで見なければならないことが、悲しい。

 

それにしても物語がわからなくてもこれはただただその見事な歌声を聞いて、スタイリッシュなステージングに釘付けになるだけでも観る価値がある舞台ですね。

 

以下は初日のつぶやきから・・・

特別カーテンコールで撮影OKでした。 ラミンもやっと生の舞台を拝見できたサマンサもお初のルークも素晴らしかったけれど、彼らと当然のように舞台になっている日本人キャストの面々…。圧巻でした。ラミンとサマンサの共演とか、日本に限らずどこであっても見逃せないでしょ。それが遠征しなくともみられるなんて、幸せ過ぎるわ。ルークの高音の気持ちよさ。 シュガーさんの2幕ラストの迫力、サマンサとエリアンナの掛け合いの見事さ、増原さんの低音の豊かさ。

世界が東西で分断されていた冷戦時代、自由を求めて西側へ「亡命」していた時代。祖国はずっと前からそこにある、だが国境は違う、誰かが勝手に線に過ぎないのか…。

ちなみにあと4回観ます(笑)