とうとう、シャボン玉見納め…。
それでもなんだかんだと4回観られた幸運に感謝しなきゃですね。
 
2回目を見た後のメモ
このお芝居の好きなところ 
その1 ニ幕の事件の後、誰も佳代を助けようと言わないところ。あの状況ではそれがリアルでいい。嘘がない感じがいい。春江だけが複雑な表情で去っていくのがまた泣ける。
その2 佳代に「こんな申し出があって良かったわね」と声をかけてくれるところ。立場を越えて一人の人と人として向き合ってかけてくれた言葉だと思うので、その暖かさにまたまたえーん
あの5千万円のくだりはバブル時代の時上げ屋の知識がないと伝わりにくいのかもなぁ。

毎回毎回泣いて泣いて、顔はかぴかぴ、ボロボロで。
色々なことを考えさせられて、昨日のソワレ後友人たちを夕飯を食べて、遅くなった帰り道。ふとピアの「みんながユーアンみたいだったらよかったのに」という言葉と「いつかそんな日が来る」というテムキの言葉がふっとよみがえってきて、何故初演から30年以上がたっても私たちは違いを乗り越えてただただそのまま受け入れあう世界をつくれていないことに、打ちのめされて、この不寛容な時代に、この作品が上演されることが必然と思うことが、なぜか悲しく思えたり…。児童虐待とかそんな辛い事でシンクロしたくなかった・・・。
 
そして今朝改めて思ったのは井上一馬さんが小野をあそこまで徹底的に演じてくれることの素晴らしさ。ふと小野源兵衛の人生を考えてしまう。実はフルネームで紹介されているキャストって佳代と悠介と小野だけ。劇中でフルネームを呼ぶってこともあるにしても、小野源兵衛が児童虐待や地上げ屋などのすべての悪意の象徴的に物語中に存在している気がして、毎回毎回いやらしくて気持ちわるくて怖くて、改めて井上一馬さんってすごい方ですね。
 
ミラたちが「君の味方だと」歌ってくれるうちに、佳代の表情がふわぁと柔らかくなっていく、誰かに無条件に守られて愛される経験が少ない佳代が、その幸せを味わう。透き通るどこか繊細な内藤さんの歌声、愛が零れ落ちるようなテムキの歌声、力をくれる美しいピアの声に包まれた佳代の表情に涙があふれてたまらなかった。あ~~思い出すだけでぼろぼろ泣いてる。膝の上のみつちゃんの背中が濡れちゃって💦。ちょっとまって何このけったいな人たちって我に返る佳代ちゃんも可愛いラブ
 
母になり、父になり、そして最後の時を受け入れた佳代と悠介の美しさに、「誰かを愛して精いっぱい生きれば死ぬことは怖くないんだなぁ」という、去年の札幌レミゼの帰り道で耳にした初老の男性の感想を思い出す。
 
それにしても出演者の皆さんがほんとに皆さんが素晴らしすぎる。
ゆきちゃんの早苗も、おばあちゃんたちに翻弄されているようで全然負けてないレポーターも最高。ショーシーンは本物だし、何より声の美しさで、ゆきちゃん七変化で「仙名彩世」ここにありって感じだったことも嬉しい。大月さゆちゃんも相変わらずかわいい。80年代ファッションの似合うこと、踊るときの体のラインがきれいで好き。みりあちゃんとさゆちゃんが対で踊るシーンも多くてラブラブ
しかし和子ちゃんどんどん兄ちゃんに容赦なくなってませんかね(笑)。好き。
・・・結局みんな好き。