2月28日19時公演

 

1991年大学入学なので、小劇場ブームや学生劇団の全盛期から少し遅れてしまった世代です。第三舞台をはじめとして劇団☆新感線、劇団そとばこまち、夢の遊眠社、劇団〇〇等、名前は知っていてもリアルで触れることはなかった。友人の劇団を観たりはしていたし、蜷川幸雄は母親の影響で好きになって観ているのだが。ただ、唯一新感線だけは、現在の職場にファンの同僚がいて、観るようになったというところ。まぁいわゆる小劇場での芝居は見てませんが。

 

ということで、今回機会がありピルグリム2019を観ることができた。

鴻上尚史の舞台を観るのも初めて。劇場ロビーに鴻上さんがいて、お~とちょっとテンションが上がる。いつものミュージカルとは違う客層。男性客が多い。5分以上遅れて開演。いつもは歌舞伎や宝塚等時間ぴったりに開演するものばかり観ているので、ちょっと居心地が悪い。

 

初めてのはずなのに、ずっとつきまとう既視感。もしかしたら世代的なものなのかもしれないけれど。確かに面白かったし、泣いたり笑ったり、そう意外に笑いが多い、それなりに心は動いたのだけれど、終演後の混乱が収まらない。なんだろう、どこか上滑りしている印象を受けてしまった・・・それは、初演からの年月と現代版にアップデートしたことからくる違和感なのかはわからないけれど。ゲスト出演の梅棒の伊藤今人さんの“黒マントの男”の不気味さを持ちつつの柔らかさとほわほわ感となんでもない動きでも明らかに次元が違うダンスは見応えがあった。

 

閉鎖された集団への嫌悪感、オウム事件をリアルであまりに身近で体験しすぎたことによる本能的な嫌悪感があるのかもしれないけれど、その描写に安易さを感じたことが違和感につながっているのかもしれない。

 

結論としては観てよかったと思う。やはり実際に自分で観ないとわからないものね。