乳房再建にあたって、元のサイズには戻せないということは、しょんぼりくることでした
何百万も払って、痛い思いをして、仕事も休んで、それでも元には戻せない。
くやしいなって。
でも、私は片胸がない状態でいることも考えられない。もはや断腸の思いで脂肪注入による再建を目指し始めました。
もちろんそれは「自分の場合は」ということで、片胸のない状態を「病気とがんばって戦った証」だと誇りに思えたり、愛しく思えるなら、すばらしいことだと思います

人の摘出した胸をみてぎょっとすることもありません。(小学生のころから見慣れています。)
ある方が親戚の小さい子とお風呂に入った時に、摘出した胸をどうしたのかと聞かれて「昔ドラゴンと戦った時にね。」「でも、勝ったのよ。」と答えたというお話を知って、なんて素敵なの!って思いました

再建しても、しなくても、どちらでも良くて
自分が納得しているということが大切なんだと思うのです。
私がなぜ再建したいと思ったのかは


↑こんな理由があるのかな〜?
年齢は気にしなくていいと思うんです。
「もう○○歳なのに、そこまでお金をかける価値があるのか」とか考えるのはナンセンスだと思います

20代でも再建しなくてもいいし、70代でも再建していいもと思うんです!
もちろん、費用面で他にお金を使いたいとか、年齢的に術後の回復が心配とかそういうさまざまな事情は別ですが、「年齢」自体は理由にはならないと思っています。
私の母は胸を気にして、術後絶対に温泉に入ろうとしなくなりました。
そんな母の姿に、子どもの私は「気にしないでいいのに。」と、しゅんとなっていました

「タオルで隠せばわからないよ。」など言ってみても、母は断固拒否。
家族風呂のように貸し切りなら入る、という風になりました。
その後、母が胸にパッドを入れて水泳に通う様子には、私も明るい気持ちになれました

なので、乳がんになっても胸を張って(←気持ちの意味で)、もともと持っていた明るさを失うことなく過ごせるかが重要だなと、自分が癌になる前から思っていました。(もともと明るくない人が無理に明るくならなくてもいいとも思いますが。自然な自分の姿が良いかと。)
病院を巡って全ての先生に「元のサイズに戻すことは無理」と言われた私は、「サイズや形を元に戻す」ことから「パッと見て綺麗だと思えるお胸を作る」に目標を変えました

沢山の症例写真を見て、単純に大きさ=綺麗さではないし、小さめでもきれいだなと思えるお胸や身体があることに気付きました。
ほぼ乳腺の高濃度乳房の健側も、10キロも増量したにもかかわらずホルモン剤の影響でみるみる小さくなり・・・。(そんなことってあるの
ってなりました。)

「病前と同じになる」ことは無理だし、それがベストなわけでもないなと

逆に言うと、病前より綺麗な体を目指すことも不可能ではないのでは?とも

胸一か所にこだわらず、お顔含め全身をぱっとみて「トータルで病気になる前より綺麗」になることを目指そうと思いました
(結果、めちゃくちゃ欲深いこと言ってますね
)


あと病気じゃなくて豊胸や脂肪吸引してる方達のブログを拝見すると「もっと大きくしたかった!」とか「全然細くなってない!」(ビフォーアフター見ると大きくなってる、細くなってる)と、変化してるのに満足できないことも多いということも学び、不満に思いそうなときは、まずビフォーアフター比較してみよう、と思っています

私は、手術台の上のティッシュエキスパンダー抜去後のあばらが浮き出ている自分の胸のお写真も見ているので、そこからの再建ということを忘れないようにしよう、と

【100点満点の手術はない、かならず思い通りにならないことが出てくる】ということをしっかりと胸に刻みつつ、「今、自分がなれるベストの自分」に近づこうと思っています

Diorの期間限定のマキシマイザーやチークは春らしい透明感とキラキラ加減
これできっと「綺麗」に一歩近づきました(笑)。
