自分の備忘録も兼ねて、今後はこちらに書くようにしようと思います

ちゃんと記録に残しておかないと何を読んだか忘れてしまうんですよね











『愚行録』 貫井徳郎 著
愚行録 (創元推理文庫) Amazon |
発売された当時に、読みたい!と思った本。
でもどうやら後味が悪いとのことだったのでそのままスルー…

今回映画化するということで改めて注目。
レビューを見てみたら、後味の悪さは東野圭吾著『悪意』に似ているとの事なので即買い

『悪意』は好きな小説だし、そういえば私は後味悪いの嫌いじゃなかった(笑)
物語はインタビュー形式で進みます。
絵に書いたような幸せな一家がなぜ惨殺されたのか。
そしてそもそもこの夫婦はどんな人間なのか。
湊かなえ著「白ゆき姫殺人事件」にもちょっと似てる感じ。
被害者については周囲の人が語るだけ。
人によって、その被害者夫婦のイメージが全く違うんですよね。
もちろん誰でもさまざまな側面があるのは当然ですが、人の捉え方・表現のしかたってコワイ

一体本当の姿って何なんだろう・・・
事件そのものの解明より、被害者について語る周囲の人間がポイント。
また、各章に挟まれる女性の独白が気になって物語に引き込まれます。
この女性は一体誰なの?
ラストまで一気に読ませちゃう手腕はさすが

タイトルの「愚行」とは何か。。。
こういう小説を「イヤミス」(嫌~な余韻を残すミステリー)と呼ぶのですよね。
イヤミスは怖いもの見たさでついつい手を出してしまいます

でも今回の『愚行録』は私にとってはそんなに後味悪くなかったかな。
(私の中で、今の所のイヤミスNo.1は湊かなえ著『告白』)
ミステリーとしてより、人間の人間らしい嫌らしさを堪能?できる小説です。
どんな風に映画化されるのか楽しみ
