こんにちは
天気が悪いですねぇ。
今ごろ2023年の読書記録ですよ〜
8) 町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」
2021年本屋大賞受賞作
初めての町田そのこさん作品。
普通のクジラとは違う高い周波数52ヘルツで鳴くクジラ。そのクジラの声は、どこにも、誰にも届かない。
人生を家族に搾取されてきた主人公と、虐待されている少年が出会い、届かなかった声が届いたときに-
とてもいい本でした。
本当の気持ちが、声が、誰にも届かないように感じるときって誰しもあると思うんです。
いつか届いたらとも思うし、受け取れる人間でありたいなとも思う、苦しくも温かい一冊。
読み終わってすぐに、もう一度最初から読みたいと思って、文庫で購入してよかったと思っていたのですが、なかなか時間も取れず日が空いてしまって。
そしたら、今度は読むのに勇気が必要で、手に取れずにいます。登場人物それぞれが抱えているものが重すぎて、感受性を揺さぶられすぎるので、結末は温かいってわかっていても、読むにはパワーがいります。
今、映画公開されていますね。
映画もいつか覚悟して観たいと思います。
9) 小川糸「とわの庭」
これも…もう一度読めと言われたら、すごくパワーが必要な作品。その分、読み応えもすごいです。
目の見えない美しい少女とわ
盲目でも季節を感じられるように、母親は庭を季節ごとに咲く花でいっぱいにする。
優しい母と二人きりで、家の中だけで過ごす静かで幸せな日々から一転、ある日、母は帰って来なくなった。
小川糸さんの本は、悲しいテーマを扱っていても、読後感は温かく幸せなものが多いのですが…
この本はずっしりと重く、読んでいて結構ひたすら苦しいです。「生きているだけで素晴らしいよね」という光の差し込むラストではあるんですけどね。
10) ディック•ブルーナ「ちいさなぬくもり 66のおはなし」
小さなかわいい本で、66枚の絵本の挿絵について、ブルーナのメッセージや構成の意図などが書かれています。
図書館の育児書コーナーに並んでいるのを、たまたま見つけて手に取ったのですが、育児とか、子どもとか、親とか関係なく、ものづくりをする人の価値観に触れられる素敵な1冊でした。
11) 島本理生「夜はおしまい」
Amazonより
性とお金と嘘と愛に塗れたこの世界を、私たちは生きている。
ミスコンで無遠慮に価値をつけられる私。お金のために愛人業をする私。夫とはセックスしたくない私。本当に愛する人とは結ばれない私――。
秘密を抱える神父・金井のもとを訪れる四人の女性。逃げ道のない女という性を抉るように描く、島本理生の到達点。
すみません、内容があまり記憶に残ってなくて
島本理生さん、大学の頃から大好きな作家さんで、たぶん1冊残らず読んできました。
でも、今の私の価値観や求めていることに合わないんだろうな。ここ数年は、読むたびに、うーん…となって終わります。
12) 東野圭吾「魔力の胎動」
『ラプラスの魔女』の前日譚
自然現象を見事に言い当てる彼女の力とは
彼女に出会い救われていく人たちの物語
前情報なしで読み始めて、なんかこの子知ってるなぁ、誰だっけなぁと思ったら、ラプラスの魔女の子でした。笑
関連作品は、ちゃんと情報入れてから読んだ方が絶対楽しいですね。それでも、東野圭吾さんは読みやすいし面白いので、なんだかんだ好きです。
13) 樹木希林「遺言書」
14) 宮下奈都「羊と鋼の森」
第13回本屋大賞
高校の体育館で偶然居合わせたピアノの調律
そこから調律師を目指していくストーリー
大事件が起きるわけでも、大恋愛をするわけでもないのですが、心に残る素敵な1冊です。
今、この記事を書きながら、すでにもう一度読みたくなっている。
15) 伊坂幸太郎「逆ソクラテス」
久しぶりの伊坂幸太郎さんでしたが、相変わらず痛快で、珍しくメッセージ性の強い1冊でした。
もう少し大きくなったら、娘にも読んでみてほしい。
決まり切った世間の慣習や先入観に立ち向かっていく、純粋で機知に富んだ小学生たちの活躍を描いた短編集
「考え方を覆す」ことって、難しいですよね。
子どもの方が、アンテナも高くて、柔軟。
大人の思い込みや決めつけに、奇想天外な方法で斬り込んでいくところが、伊坂幸太郎さんらしく面白かったです。
16)ターシャ•テューダー「人生の楽しみ方」
17)ディック•ブルーナ「永遠のデザインのことば」