国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)は、先日3日、
2024年度の「報道の自由度ランキング」を発表しま
した。調査対象の180ヶ国・地域のうち、日本は70位
(前年68位)で、主要7ヶ国(G7)の中で、依然として、
最下位でした。国境なき記者団は、日本の状況について、
「伝統の重みや経済的利益、政治的圧力、男女の不平等が
反権力としてのジャーナリストの役割を頻繁に妨げている」
と批判している、と報じられています。2012年の第2次
安倍政権の発足以降に、ジャーナリストに対する不信感が
広がった、としています。一方、記者クラブ制度が、
メディアの自己検閲や外国人ジャーナリストなどの差別に
つながっている、としました。また、国際社会で
ジャーナリストを保護する政治的意思が欠如している、と
指摘しました。昨年10月にイスラム組織ハマスと
イスラエルの軍事衝突が始まって以降、パレスチナ自治区
ガザ地区で100人以上の記者が死亡したことを例に挙げて
います。報道の自由度1位はノルウェーで、2位はデンマー
クでした。G7では、米国が55位(前年45位)で、日本
に次いで低い順位でした。日本では、特に安倍政権のもと
で、メディアへの締め付けが厳しくなり、自由にものを言う
コメンテーターなどが、次々にテレビ画面が消えた、という
ことが、生々しく記憶されています。政治的圧力に負けて
いるようでは、報道の自由度は低いままだと思います。報道
に誇りが持て、報道の自由がもっと保障される国にして
いかなければなりません。