地球温暖化の影響とみられる海産物の異変が、相次いでいる
と報じられています。生息域が変化したり、漁獲量が増減
したりしています。イセエビは、主に温かい海に生息し、
国内の北限は、かつて茨城県沖とされていました。ところ
が、岩手県の宮古湾や山田湾でイセエビが確認され、宮古市
の県立水産科学館に展示されている、ということです。昨年
は、海水温が2~4度高かったそうです。北海道の知床半島
の羅臼町では、昨年高級コンブの羅臼昆布の養殖で、水揚げ
が5~8割減った生産者が複数いました。昨年9~10月に
高い水温にさらされた影響、とのことです。気象庁による
と、日本近海の海面水温は、この100年で平均1.28度
上昇しています。昨年6月から今年2月は、1982年の
統計開始以降初めて3季連続で過去最高を更新しています。
タチウオは、この10年、愛媛、和歌山、大分3県合計で
6分の1に減りました。ブリは、富山、石川、新潟3県の
特産ですが、10年で寒ブリは半減以下に。その他にも、
庶民の食べ物だったはずのサンマが、今や高級魚になって
しまっています。魚は、目に見えて、漁獲量の増減がわかる
ので、注目されますが、農作物や果物でも、同じような現象
が起こっていると考えられます。日本は、また後ろ向きで
抜け道を探している、といわれる、石炭火力を2035年
までに廃止する、というG7気候・エネルギー・環境相会合の
共同声明を、本気で守る必要があります。そうしないと、
日本は、化石賞どころか、世界から指弾されることになると
思います。