京都大学は、昨日21日、2026年春の入学者向け入試
から、理系2学部の総合型・学校推薦型選抜で「女性枠」を
計39人分設ける、と発表しました。枠の内訳は、理学部
15人、工学部24人です。大学入学共通テストの成績など
によって判定する「特色入試」の枠組みを使って行う、と
いうことです。京大によると、23年5月時点で、学士課程
の学生は理学部で計1411人、うち女性が約8%。工学部
は計4178人のうち約10%とのこと。湊長博総長は、
「女性が理工系に向いていないというのは幻想」「彼女らの
希望に応じてチャレンジできる制度を作らないといけない」
と述べ、ジェンダー不均衡を解消して学びを深める環境の
実現をめざすとしました。今回の取り組みで、両学部の女性
の比率は、数年内に12.5~15%に上昇する見込みで、
一般入試も含めた女性志願者数の増加へつながることを
期待しています。自然に不均衡がなくなることは、困難だと
思うので、今回の京大の対応を評価したいと思います。
女性枠を不公平ととらえる向きもあるかとは思いますが、
不平等、不均衡を是正するためのポジティブ・アクション
(積極的是正措置)だと思います。意識面も含めて平等で
ないものを是正するために、同じ土俵に上がれるようにする
ものです。その効果に期待します。