日弁連は、全国4万5千人余りの弁護士で構成されますが、
会長に、4月から女性として初めて、渕上玲子さんが就任
します。裁判官、検察官を含む法曹3者でも、初の女性
トップです。渕上さんは、「多様な意見を取り入れながら、
景色を変えていきたい」と語っています。法曹を志した
きっかけは、自身の名前を「玲子」と、出生時に父が届け
出ようとしたところ、役場側が思い違いで「冷子」と登録
してしまい、5歳の頃、名前変更の手続きを担当した裁判官
に「あなたの字を書いてごらん」といわれ「玲子」と書き、
無事変更され、「すごい」と憧れを抱いた、と報じられて
います。女性の弁護士が就職さえ困難な時代にキャリアを
スタートさせ、離婚や多重債務など生活に身近な法律問題に
取り組む「町弁」として経験を積んだ、ということです。
2020年に、日弁連ナンバー2の事務総長に着任し、
新型コロナウイルス禍の対応に追われました。ともに働いた
弁護士は「男女を問わず、トップに立つべくして立った人
だ」と評している、とのこと。そうあるべきだと思います。
渕上さんの活躍に期待するとともに、早く「女性初の」と
いう枕詞が必要なくなる、平等な社会になっていくことを
ずっと願っています。