ロシアのウクライナ侵攻開始から、昨日24日で2年になり
ました。両軍の戦死者は計19万人以上と指摘されて
います。ロシアは軍需産業にテコ入れし、北朝鮮やイラン
からも武器を調達し、前線で優位に立っています。米国の
軍事支援に陰りが見え、援助疲れがいわれる中、ウクライナ
は苦境に立っています。欧州では、将来ロシアが北大西洋
条約機構(NATO)加盟国へ武力攻撃に踏み込むという警戒感
も広がっている、と報じられています。ウクライナは、昨年
6月に反転攻勢に出ましたが、強固な防衛線を築いたロシア
が阻止し失速しました。ロシア軍は、ウクライナが死守して
きた東部ドネツク州の要衝アブデーフカを陥落させました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、2月に国民的人気が
あったザルジニー軍総司令官の解任を断行し、世論調査で
ゼレンスキー大統領への不支持が4割に上り、内憂外患に
直面している、とのこと。ウクライナ政府によると、確認
できているだけで2万人近い子どもがロシア側に連れ去られ
ていて、2%しか返ってきていない、ということです。
武力で他国に侵攻し、ロシアとの一体化を要求するなど、
民主主義に反する行為を、決して見過ごすわけには、いき
ません。10年前、日本を含む多くの国が、クリミア占領
などのロシアの侵略行為を過小評価したことが、今回の
事態と引き起こした、といわれています。長期化が予想され
る中、ロシアに撤退を求める外交努力を重ね、ウクライナに
平和な穀倉地帯としての日常を取り戻す方策を考え実施して
ほしいと思います。援助疲れなどと言っていずに、国際的な
協調、結束を強固なものにして、平和を創り出す努力をして
もらいたいと願っています。