ロシアのプーチン政権と対立し、服役していた反政府活動家

 

のアレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が、収監先の北極圏の

 

刑務所で死亡しました。ナワリヌイ氏は、政権や与党幹部の

 

汚職や不正蓄財の疑惑を、独自調査で明らかにしてきま

 

した。SNSで情報を拡散し、国民特に若い人たちに多大な

 

影響力を持っていました。ナワリヌイ氏は、2020年に

 

飛行機の中で意識を失い、ドイツの病院の診断で神経剤に

 

よる毒殺が図られた疑いが強まりました。連邦保安局(FSB)

 

の関与が指摘されています。21年に、身の危険を顧みずに

 

帰国し、収監されていました。獄中での約37ヶ月のうち

 

10ヶ月は懲罰房で過ごし、昨年12月に一層過酷な環境の

 

北極圏の刑務所に移送されました。死亡前日のやせている

 

けれど元気な姿があり、プーチン政権に殺されたのでは、と

 

いう疑いが強まっています。もし病死であっても、昨年12

 

月にも意識を失うなど健康状態が深刻だったということで、

 

政権には大きな責任があると思います。昨日19日には、

 

母や弁護士が現地を訪れましたが、遺体安置所には遺体は

 

なく、引き渡しを拒絶された、ということで、ますます

 

怪しまれています。死亡した16日以降、ソ連時代の政治

 

弾圧犠牲者の記念碑などに献花して追悼する市民の動きが

 

続いています。政権側は、無許可の街頭行動の疑いで、約

 

400人を拘束しています。政権に反対する人を次々に

 

抹殺し、抗議は一切許さないロシアは、恐ろしい国だと思い

 

ます。プリゴジン氏が昨年搭乗機墜落で死亡し、野党指導者

 

だったネムツォフ元第1副首相はクリミア併合など批判し

 

暗殺されるなど、多くの事例があります。来月に大統領選を

 

控えて、最大の政敵を抹殺したのでしょうか、この時期とは

 

疑われるのを覚悟の上、ということでしょうか。主要7ヶ国

 

(G7)の外相は、ナワリヌイ氏の死因を解明するようロシア

 

当局に求めました。バイデン大統領をはじめ、西側諸国から

 

は、プーチン政権を批判する声が上がっているのに、黙って

 

いる日本は、何なのでしょうか。真相解明が、是非必要だと

 

思います。妻のユリアさんが、動画で声明を発表し「夫の

 

取り組みを続け、国のために闘い続ける」と表明して

 

います。更なる犠牲者が出ないようにと願っています。