ジャニーズ事務所の創業者で元社長のジャニー喜多川氏(2019
年死去)による性加害問題で、同事務所は昨日7日、東京都内で
記者会見を開き、社長を務めていた藤島ジュリー景子氏が、
性加害を事実と認め「心からおわびを申し上げます」と謝罪しま
した。藤島氏は、5日付で社長を引責辞任しましたが、代表取締役
にとどまり、被害者への補償に当たることを表明しました。後任の
社長には、所属タレントの東山紀之氏(56)が就きました。会見の
骨子は、〇ジャニー喜多川元社長による性加害を事実と認め、
謝罪 〇藤島ジュリー景子氏が5日付で社長を辞任し、所属
タレントの東山紀之氏が就任 〇藤島氏は代表取締役にとどまり
性加害を受けた元所属タレントたちの補償に取り組む 〇社名は
維持 〇藤島氏が100%保有する事務所の株式については今後
検討 〇東山氏は、喜多川氏と姉の藤島メリー泰子氏は「絶対的
な存在」と認識。喜多川氏の性加害は「うわさとして聞いていたが、
直接被害を聞いたことはなかった」、というものです。出席するか
わからなかった藤島ジュリー景子氏が、出席して性加害を認め、
謝罪したこと。東山氏たちが、誠意をもって、4時間余りにわたって
答えたことは、よかったと思います。被害者で作る「ジャニーズ
性加害問題当事者の会」も会見を開き、事務所の対応を評価
しつつ、救済制度の構築には被害者の声を活かすよう求め
ました。東山氏は、今年いっぱいで表舞台から退き、「今後の人生
をかけて取り組む」と述べ、その覚悟のほどがうかがえました。
数百人ともいわれる被害者、個々の状況に応じた救済は、とても
大変なことだと思いますが、真摯に向き合っていく姿勢が問われて
いると思います。日本航空、東京海上日動火災保険などがCM
への所属タレントの起用を見送るなど、状況には厳しいものが
あります。調査委員会の報告で、厳しい指摘を受けたメディアも
それぞれに反省と決意を述べています。これからが、救済に
向けたスタート、実効性のある取り組みを望みます。