終戦から78年となった、昨日15日、政府主催の全国戦没者追悼

 

式が、日本武道館で開かれ、遺族などは、惨禍が繰り返されない

 

よう平和を誓いました。式典は、台風7号による交通機関などへの

 

影響で、10府県の遺族が欠席しました。新型コロナウイルス感染

 

防止のため、4年連続で規模を縮小し、参列者数は1855人

 

でした。岸田首相は、故安倍元首相が用いた「積極的平和主義」

 

の文言を踏襲し、「積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を

 

携え、世界が直面する様々な課題の解決に全力で取り組んで

 

いく」と述べました。1993年以降、歴代首相が「深い反省」などと

 

言及してきたアジア諸国への加害責任は、2013年の第2次安倍

 

政権から文言が消え、今年もありませんでした。各紙とも、岸田

 

首相の式辞について、「心に響かぬ首相の誓い」「空しく響く平和

 

の誓い」などと、批判しています。天皇陛下は、「おことば」で、これ

 

までと同様に「深い反省」という言葉を使い、「再び戦争の惨禍が

 

繰り返されぬことを切に願い」、「将来にわたって平和と人々の

 

幸せを希求し続けていくことを心から願います」と述べられ、心に

 

響きました。追悼式への参列者は、戦後生まれが4割になり、

 

どのように引き継いでいくのかが、課題です。また、日本の安全

 

保障政策は、防衛力増強を進めて、岐路に立っています。中国と

 

台湾の問題、ロシアのウクライナ侵攻、北朝鮮の核・ミサイル開発

 

など、脅威とされていますが、対話による外交の重要性を大事に

 

してもらいたいと思います。終戦の日の前後には、メディアも戦争

 

に関する番組を報道しますが、年間通して、平和への意識を継承

 

していくには、どうすればよいのか、知恵が求められています。