アフガニスタンで、イスラム主義勢力タリバンが、2001年の米同時
多発テロ後、アルカイダのビンラディンをかくまったとして米軍
などの攻撃を受け、政権を追われました。2021年8月に、首都
カブールを制圧し、米国や日本が支援してきた政権を崩壊させ、
復権して、2年になります。タリバンが復権して、際立っている
のは、女性への抑圧です。女性の教育や活動を制限しています。
女性は、学校に通えなくなり、小学校への通学も禁じられている所
もあるとのこと。女性が就くことができる職業はわずかで、それも
どんどん悪化しています。タリバンは、昨年12月、現地の女性が
NGOで働くことを禁じ、今年4月には国連の現地女性職員にも
同様の命令を出しました。最近も、女性向けの美容院の閉鎖を
命令し、約6万人の女性が職を失うと試算されています。勧善懲悪
省は、結婚式用メークや眉を整えることは、イスラム教で許されて
いない、という独自解釈を明らかにしています。美容院は、現実を
忘れ、おしゃれを楽しめる憩いの場だったのに、と嘆いている
女性たちは、国を出たいと言っていて、国外退避をする人も
増えている、と報じられています。今の時代に、女性の教育や職
を奪う国があることが、信じられません。女性たちにとっても、
国にとっても、大きな損失であることが、わからないのでしょうか
イスラムの教えにも、実際には、女性を抑圧することは書かれて
いない、と聞いています。国際社会として、できることはないのか、
歯がゆい思いがします。