総務省が公表している「マイナンバーカード」の交付枚数
約8800万枚は、取得者の死亡や自主的な返納、紛失などで
廃止された約500万枚も計上され、過大になっていることが、
昨日13日わかりました。カードの普及状況を知るための基礎
データが実態と乖離していたことになり、国民の不信感に拍車が
かかりそうだ、と報じられています。総務省は、使用可能な有効
カードに絞り込み、交付枚数を公表する方向で検討している、と
いうことです。普及に前のめりで、正確さが軽視されたようで、
ますます不信感が募ると思います。マイナンバーカードのミスは、
相次いで報告されていますが、宮崎県は、12日、知的障害者
向けに発行する療育手帳の情報と、マイナンバーのひもづけを
誤ったケースが2336件あったと発表しました。ミスが判明する
まで8ヶ月間、他人の障害程度や手帳番号が、マイナポータルで
表示される状態だった、ということで、個人情報保護上から大きな
問題です。別人のマイナンバーに「公金受取口座」が登録され、
口座情報などの個人情報が漏洩した問題で、個人情報保護委員
会は、11日、マイナンバー法に基づき、行政指導も視野に
デジタル庁に立ち入り検査する方針を明らかにしました。担当者
は、「デジタル庁から受け取った報告書が、我々の要求する内容
に達していなかった」と述べ、検査の必要性を説明している、との
こと。マイナンバー制度を直接所管するデジタル庁への行政指導
は極めて異例の措置となり、国民の個人情報管理体制が
問われる事態に発展しそうです。これだけ問題続出の中で、
政府内にも、保険証廃止延期論が出ている、ということで、当然の
ことだと思います。