LGBTなど性的少数者の理解増進を目的とした法案が、昨日

 

9日の衆院内閣委員会で、与党の修正案を自民、公明、日本維新

 

の会、国民民主の4党などの賛成多数で可決しました。4党は、

 

同日朝に与党修正案の提出で合意しました。与野党の対立点

 

だった、心と体の性が一致しない障害名としても用いられる

 

「性同一性」の表現を「ジェンダーアイデンティティ」と英訳しました。

 

立憲などは、2021年に与野党実務者が合意した「性自認」を

 

踏襲するよう要求していました。維新と国民の提案を、岸田首相

 

からの与党だけでなくという指示も受けて、丸のみしました。立憲

 

民主、共産両党、れいわ新選組は反対しました。LGBT理解推進

 

法の与党修正案のポイントは、〇「性同一性」の表現を「ジェンダ

 

ーアイデンティティ」に改める 〇法の目的として、性的指向などの

 

多様性に関し「国民の理解が必ずしも十分でない」との現状認識

 

を明記 〇「全ての国民が安心して生活することができることと

 

なるよう留意する」として、出生時の性別と性自認が一致する人の

 

権利を尊重する視点を規定 〇政府に対し運用に必要な指針

 

策定を要請 というものです。衆院委員会で可決された法案は、

 

性的少数者への差別や偏見を解消できない性的多数者側の

 

「人権」を尊重する視点も盛り込んだことは、保守派への配慮

 

とされていますが、問題で、差別を助長する恐れがあります。与党

 

案提出者は、女性を自称する男性が女子トイレや女湯を利用

 

できるようにはならない、と説明しました。こうした見当違いのこと

 

に配慮して、多数者の権利を守ることを盛り込んだことによって、

 

当事者たちは、「取り組みを委縮させる」「当事者の期待を裏切る

 

法律になってほしくない」などとしています。当初からは、明らかに

 

論点がずらされています。この後、会期末が迫る中で、参院での

 

審議もあるので、先行している自治体の取り組みを阻害しないこと

 

も含めて、改善していってもらいたいと思います。