2023年度予算は、昨日28日午後の参院本会議で、与党などの

 

賛成多数で可決、成立しました。一般会計の歳出総額は、過去

 

最大の114兆3812億円です。防衛費は、22年度当初予算の

 

1.26倍となる6兆8219億円に増額しました。加えて24年度以降

 

の防衛費に回す「防衛力強化資金」として3兆3806億円を繰り

 

入れました。岸田政権が防衛力を抜本的に強化するとした5年間

 

の初年度にあたります。防衛財源の一部を確保するための特別

 

措置法案は、丁寧な審議が必要だと与野党が判断し、年度内

 

成立が見送られました。法人、所得、たばこの3税の増税も実施

 

時期が決まっていません。財源の裏付けが、きちんとしていない

 

中での巨額支出に疑問を持ちます。歳入では、景気回復を前提に

 

過去最高となる69兆4400億円を見込み、借金に当たる国債は

 

35兆6230億円を新たに発行します。岸田首相が、予算を倍続

 

する、とした「異次元の少子化対策」も、財源は確保されていま

 

せん。過去最大の予算となった大きな要因は、6.8兆円の防衛費

 

です。また、内閣の判断で使える予備費も5兆円が盛り込まれて

 

います。これだけの防衛費や予備費が、ほんとうに必要か、財源

 

はどうするのか、持続可能なのか、必要な質疑が国会で行われた

 

とは思えません。次の世代にツケを回す借金は、子ども・子育て

 

支援に反します。歳出削減の努力が見られず、統一地方選前の

 

大盤振る舞いは、しっかりチェックする必要があります。