岸田首相と韓国の尹大統領が、昨日、首相官邸で会談しました。

 

ソウルから東京まで空路で2時間という近い隣国なのに、首脳に

 

よる相互訪問は、11年以上途絶えていました。両国の首脳が

 

頻繁に訪問する「シャトル外交」の再開で一致し、徴用工問題を

 

きっかけに戦後最悪とも言われた日韓関係は改善に向けて進む

 

ことになりました。会談と共同記者会見のポイントは、〇両国の

 

正常化で一致 〇首脳相互訪問を再開。岸田首相は適切な時期

 

の訪韓検討を表明 〇日韓安全保障対話と外務次官級の戦略

 

対話を早期再開。日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の

 

完全な正常化を宣言 〇日本政府が半導体関連材料の対韓

 

輸出規制強化措置を解除すると発表。新たに経済安保に関する

 

協議を再開 〇岸田氏は元徴用工訴訟問題で、韓国の解決策を

 

評価。1998年の日韓共同宣言を含め歴代内閣の立場を継承と

 

明言。尹氏は「求償権」の行使は想定していないと言明 〇日韓の

 

経済団体が若い世代の交流促進に向け基金を設ける、というもの

 

です。近い民主主義の国と関係を改善することは、当然ながら、

 

よいことです。しかし、韓国政府が、徴用工問題で、日本企業が

 

命じられた賠償分を韓国政府参加の財団が肩代わりする形で

 

原告に支給する解決策については、韓国内で強い反対もある、

 

とのこと。尹大統領が、大きなリスクも負って、解決策を提示し、

 

その後すぐに訪日した思いを、岸田首相も受け止めて、受け身の

 

姿勢だけでなく、積極的に両国の関係改善に動いてもらいたいと

 

思います。日韓の経済団体が若い世代の交流促進に向けて基金

 

を設ける、ということには、期待したいと思います。若い世代では、

 

音楽やアニメなどを通じて、わだかまりのない人も多いので、これ

 

からの関係をよくしていくために、よい形で進めてほしいと思い

 

ます。