ニュージーランドのアーダーン首相(42)は、2月7日までに首相
を辞任する、と発表しました。10月に予定される次の総選挙を
前に、首相を続ける余力がないと判断した、ということです。
国会議員は、4月まで務めるそうです。アーダーン首相は、コロナ
への対応が優れている、と評価された女性リーダーの1人で、産休
を取得したり、赤ちゃんを連れて国連に出席したり、時代を切り
開いてきました。期待して見ていたので、残念です。アーダーン
首相は2017年の総選挙で野党・労働党を率いて政権交代を
果たし、首相に就任しました。2020年の総選挙でも党を勝利に
導き、次の総選挙にも党首として臨むと見られていましたが、次の
リーダーに託す決断をした、とのこと。ニュージーランドの各種
世論調査では、いまも「望ましい首相」の1位に名前が挙がって
いるそうです。しかし、コロナ禍後の物価高などへの不満から、
特に昨年後半以降、党首を務める労働党の支持率は、最大
野党・国民党を下回る傾向が強まっていた、ということです。
後任は、クリス・ヒプキンス教育相(44)になることが、他に党首
選への立候補がなく、確実になっています。ヒプキンス氏は、昨年
まで新型コロナウイルス対応相を兼務し、次の労働党リーダーの
1人と目されていました。ヒプキンス氏は、アーダーン氏について、
「冷静で、安定していて、安心感を与えるリーダーシップだった」と
評価し、「私たちは違う人間だが、私もそれを引き継いでいき
たい」と語っています。アーダーン首相には、お疲れ様でした、
果たした役割は大きいと思います、と伝えたいと思います。