岸田首相は、政治とカネの問題や公選法違反疑惑が相次いで
いる秋葉復興相を、今日27日交代させました。過去にLGBTなど
の性的少数者を「生産性がない」とし、国会で問題視された杉田
水脈(みお)総務政務官も交代させました。事実上の更迭です。
来年1月召集の通常国会への影響を避けるねらい、とされて
います。岸田内閣の閣僚交代は、10月以降4人目という異常な
事態で、首相の任命責任が問われて、当然だと思います。秋葉氏
は、自身の政治団体が妻と母親に事務所賃料として計1400万円
を支払い、母親が確定申告していなかったことが、10月に発覚
しました。また、昨年の衆院選で秘書に報酬を支払った公選法
違反疑惑が報じられ、次男が秋葉氏の名前入りたすきを着けて
街頭に立った問題も指摘されました。世界平和統一家庭連合
(旧統一教会)の関連団体との接点もありました。秋葉氏は、国会
対応に追われ、11月に予定していた東日本大震災の被災地への
出張を中止し、復興行政に悪影響が出たと批判されました。
せめてこの時に更迭すべきだったのに、1国会で4人もの更迭を
避けたかったのか、遅きに失したと思います。来月の通常国会の
審議をスムーズにするために、この時期なのでしょうか。杉田
政務官も、以前から、LGBTなど性的少数者だけでなく、性暴力
被害を公表したジャーナリストを中傷した投稿に「いいね」を押し
たり、性暴力被害者の相談事業を巡って「女性はいくらでもうそを
つけますから」と発言したり、差別的言動が問題になっていま
した。なぜ、杉田氏を政務官に任命したのか、理解に苦しみます。
これで年を越せば、内閣支持率が上がると見込んでいるなら、
とんでもないと思います。国民は、しっかり見ていますから、岸田
首相には、言葉だけでなく、任命責任を明らかにする行動が求め
られます。