岸田首相は、昨日14日の記者会見で、参院選の街頭演説中に
銃撃を受けて死去した安倍元首相の葬儀について、秋に「国葬」
として実施することを発表しました。国葬を営むことを通じ「わが国
は暴力に屈せず、民主主義を断固として守り抜く決意を示す」と
強調した、と報じられています。首相経験者の国葬は、1967
(昭和42)年の吉田茂元首相以来で、極めて異例です。費用は
全額国費になります。野党からは、「賛成の人ばかりではない」と
懸念の声もあがり、街頭インタビューでも、賛否意見が分かれて
います。岸田首相が、国葬を決断したのは、異例な対応により
安倍氏を支えた保守層への配慮を示す狙いがある、とされて
います。今回、逆恨みにより命を落とされたのは、大変お気の毒
だと思います。そうした異例の死去により、反対の声は上げずらい
雰囲気になっていると思われます。しかし、安倍政権は、歴代
最長の在任期間でしたが、集団的自衛権の行使容認など、意見
が二分する政策を押し通したり、モリカケや桜の問題など、説明
責任を果たさず、批判されてもいます。安倍政権の評価は、もっと
時間が経った後になされるべきものかもしれません。国葬の法的
根拠となっていた「国葬令」は、47年に廃止されている、とのこと。
歴代首相経験者の葬儀のように、「内閣・自民党合同葬」が
ふさわしいのでは、ないでしょうか。