中国の上海市は、1日、新型コロナウイルスの抑え込みのために
約2ヶ月間続けていた都市封鎖(ロックダウン)を解除しました。
大部分の市民は外出できるようになり、一部の職場では出勤も
再開した、とのこと。店舗内の飲食は、まだ認められないそう
です。各紙もテレビ各局も、当初は4日のはずだったロックダウン
がどんどん延びて、冷蔵庫にほとんど食べ物がなくなったり、病院
にクスリをもらいに行けなくなったり、その間の苦労が、あちこちで
語られていました。日本では、とても考えられないことです。習近平
氏は、秋の党大会までゼロコロナをゆるめない、といわれています
が、今回のことで、チャイナリスクを、日系企業などは再認識した、
と報じられています。上海は、中国最大の経済都市で、長期間
機能不全に陥ったことで、生活だけでなく、日系企業を含む世界
のサプライチェーン(供給網)にも影響が拡大しました。正常化
には、時間がかかりそうです。日系企業は、順次工場などを再開
するそうですが、各国の製造業が、生産拠点の代替地を模索
し始めるなど、中国ビジネスを拡大してきた海外企業の動きに
変化がみられる、ということです。ゼロコロナの影響で、海外企業
が中国を離れる可能性が高いことは、頷けます。