今日は、憲法記念日です。現在の憲法は、施行から75年になり

 

ます。コロナ禍やウクライナでの戦争などから、国会機能維持の

 

ための緊急事態条項が必要という声が国会で強くなり、平和憲法

 

は、岐路に立たされています。岸田首相は、自民党内で憲法改正

 

に慎重な宏池会(岸田派)ですが、就任前後から積極的な発言が

 

目立つ、と報じられています。総裁選で支持を受けた安倍元首相

 

への配慮だとしたら、考えものます。9条改正も積極姿勢に転換

 

したとのこと。自民党は、自衛隊を9条に明記することなど改正案

 

4項目の議論を進展させることを狙っています。自民、日本維新の

 

会、公明、国民民主の4党は、検討促進で一致しています。慎重

 

姿勢の立憲民主、反対の共産はいますが、現在、衆議院では差

 

をつけて改憲のための3分の2の議席を改正賛成の議員が占め、

 

参議院では僅差での3分の2なので、今年夏の参院選での選択は

 

重要だと思います。共同通信社の郵送方式での世論調査では、

 

9条改正の必要性は「ある」50%、「ない」48%と賛否が拮抗して

 

います。岸田首相が自民党総裁任期中に目指す改憲の機運は

 

「高まっていない」が「どちらかといえば」を含め計70%に上って

 

います。朝日新聞社の世論調査では、今の憲法を変える必要が

 

あるかを聞くと、「変える必要がある」が56%(昨年調査は45%)

 

「変える必要はない」が37%(同44%)を上回っています。

 

ウクライナ危機、北朝鮮のミサイル、中国の問題など、日本を

 

取りまく情勢がよくない中で、憲法改正の議論をすることは否定

 

しませんが、拙速に憲法改正をしてよいのか、私たち国民も

 

しっかり考える必要があります。平和憲法のもとで、戦争をしない

 

できた日本として、外交努力を基軸に役割を果たしてもらいたいと

 

思っています。