大相撲の関脇御嶽海(29)=本名・大道久司、長野県木曽郡
上松町出身、出羽海部屋)が、昨日23日、東京・両国国技館で
千秋楽を迎えて初場所で、13勝2敗で13場所ぶり3度目の優勝
を果たし、場所後の大関昇進を確実にしました。単独トップで
臨んだ結びの一番で、3敗の横綱照ノ富士を寄り切りました。
御嶽海は、2021年9月の秋場所の9勝、11月の九州場所の
11勝と合わせて、昇進目安とされる計33勝に達しました。
私は、9年前に軽井沢に移住して以来、地元であることから信濃
毎日新聞が大きくとりあげているのと、勝負で勝った後必ず相手
力士に手を差し伸べる優しさなどから応援していました。この点、
今朝の報道でも、人柄の良さが勝負ににじみ出ている、相手を
土俵から出す際に支えるようにして腰を落とし、必要以上に
押さず駄目押しとは無縁、とありました。応援はしていましたが、
たびたび大関取りの場所といわれながら、土俵際のあきらめが
よすぎて、格下の相手にも負ける姿に、あきらめの思いもあり
ました。新小結に昇進してから5年超、三役の通算在位28場所は
昭和以降に新大関に昇進した中で4番目に長かったとのこと。
年長昇進は、29歳1ヶ月で1958年以降初土俵で6番目。三役
通過28場所は昭和以降4番目の遅さ、長野県出身は昭和以降
では初で、江戸時代の伝説的な強豪力士の雷電以来の大関
です。母親で、御嶽海本人より地元で人気があるマルガリータ
さんが見守る中での優勝でした。地元の上松町では、産業の林業
がコロナ禍もあって不振の中、町に元気をもらたした、と歓喜の声
が報じられています。今朝の信濃毎日新聞は、全31ページの
うち8ページが御嶽海の記事でした。優勝インタビューで昇進を
諮る臨時理事会の招集を聞かされ、30秒ほど言葉が出ず、「なか
なか・・・そういう経験はできることじゃないので素直にうれしい」と
涙声になりました。「みなさん注目して見てください」とのことば、
これからも期待したいと思います。